Facebookが人工知能研究用の高性能オープンソースハードウェア「Big Sur」をリリース
Facebookは人工知能研究チーム「Facebook AI Research(FAIR)」を立ち上げるなど、人工知能の研究に注力しています。そんなFacebookが人工知能技術を活用したニューラルネットワーク開発用にオープンソースハードウェア「Big Sur」をリリースすることを明らかにしました。
Facebook to open-source AI hardware design | Engineering Blog | Facebook Code
https://code.facebook.com/posts/1687861518126048/facebook-to-open-source-ai-hardware-design/
Facebookは顔認識技術やパーソナルアシスタントサービスなど、Facebookの使い勝手やより有効にユーザーデータを活用するために人工知能技術や機械学習技術に注力しています。FAIRによると、ニューラルネットワークを利用するためGPUハードウェアへの投資を3倍に強化するとのこと。
Facebook自身だけでなく他社が人工知能技術をFacebookサービス内に取り組むことをFacebookは期待していますが、人工知能や機械学習を研究するためには、極めて高い冷却性能を持つ高性能な専用コンピューターが必要であることがハードルを高くしていたとのこと。そこで、市販されている人工知能研究用マシンよりも熱対策が強化され電力効率も高く、オープンソースでユーザーが自由に改良しやすいハードウェア「Big Sur」をFacebookが開発してユーザーに提供することになったそうです。
これがFacebook製のオープンソース人工知能用ハードウェア「Big Sur」。写真下部の「AIR FLOW」と書かれた冷却パーツはマザーボードを冷却しつつ外部から空気を取り込み、上部に最大8枚搭載できるグラフィックボードは合計4個のファンで強制的に排熱できる仕組みの模様。
すでにFacebookはNVIDIAと提携し、NVIDIAのGPUアクセラレーター「Tesla M40」を人工知能技術に活用することを表明しています。Big SurにTesla M40を搭載した場合、Facebookが人工知能技術開発用に使っていた前モデルの2倍高速であるとのこと。Big SurもTesla M40を搭載することが前提で設計されたそうですが、より幅広いユーザーが利用できるようにPCI-Express接続のグラフィックボードをサポートしています。
記事作成時点ではBig Surの価格や発売日については発表されていませんが、Facebookお墨付きの高性能マシンによって、人工知能、機械学習、ディープラーニングなどの開発がより活性化しそうです。
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