GoProのバッテリーを3倍以上長持ちさせる拡張バッテリー「L40G4」を使ってみた
アクションカメラの代表格である「GoPro」は、防水・防塵・耐衝撃性能を持ち合わせているので野生のサメに取り付けてサメの見ている世界を撮影したり自転車でダムの急斜面から川へ突撃する様子を撮影したりと、これまでのカメラでは想像もつかなかった映像を撮影可能です。そんなGoProの弱点は「内蔵バッテリーの容量が小さいこと」で、純正の内蔵バッテリーだけではほんの1時間程度でバッテリーが切れてしまうのですが、そんなGoProの弱点を補うべく開発された「通常の3倍長持ちする拡張バッテリー」がKickstarterに登場していました。実際にGIGAZINE編集部でも出資して実物がついに届いたので、これを使うとGoProでどれくらい長時間撮影ができるようになるのか試してみました。
Epic The only GoPro Battery you'll ever need. - Limefuel
http://www.limefuel.com/pages/product-epic
実際に拡張バッテリー「L40G4」を使って撮影したタイムラプスムービーは以下から見られます。
GoPro HERO 4+L40G4で撮影時間9時間超えのタイムラプスを撮影 - YouTube
GoPro用の拡張バッテリーを製造・販売しているのはLimefuelという企業なのですが、バッテリーにはGoPro HERO 3/3+用の「L55G3」、GoPro HERO 4用の「L40G4」、そしてGoPro HERO用の「L40GH」がラインナップとして用意されています。
epic tech specs - Limefuel
◆フォトレビュー
今回編集部に届いたのは「L40G4」。GoPro HERO 4の他、GoPro HERO 3/3+でも使えます。
箱をパカリ。
中に入っていたのは左から拡張バッテリー、専用バックドア×2、充電用Micro-USBケーブル。
バッテリーの見た目はこんな感じ。GoPro純正の拡張バッテリーであるBattery BacPacの容量は1240mAhですが、L40G4の容量は4000mAhとなっており約3倍あります。
背面にはGoProと接続するための端子。
側面からみるとこう。端子部分だけ出っ張っているので物に引っかけないように注意が必要。
天面部分には充電用のMicro-USBポート。バッテリーにケーブルをつなげばそのまま充電できてしまいます。
充電時はこんな感じで、側面にある小さな穴部分が緑色になります。
ちなみに、GoPro HERO 4の内蔵バッテリーの容量は1160mAh。
拡張バッテリーのL40G4と比較するとこれくらいサイズが異なります。
◆L40G4をGoProに装着
というわけで、さっそくL40G4をGoPro HERO 4ブラックエディションに装着してみます。
GoPro HERO 4の背面左端には縦長のポートがあるのでここにL40G4を差し込むだけでOK。
装着するとこんな感じ。
側面から見るとこんな感じで厚さが約2倍になります。
背面にディスプレイを搭載しているGoPro HERO 4シルバーエディションにも装着可能ですが、ディスプレイに何が映っているのか分からなくなるので注意。
手に載せるとこんな感じ。
重さはバッテリーが85gで……
GoPro HERO 4ブラックエディション(microSD入り)が87g。
これは付属の専用バックドア。GoPro本体付属の防水ハウジングに取り付ければ、拡張バッテリーをつけたままでも水中での撮影などが可能になります。
取り付け方は簡単で、まずは防水ハウジングのバックドアを180度開いた状態で下方向に引っ張ることで取り外し……
L40G4についてきたバックドアを下方向から差し込むだけ。
あとはL40G4を取り付けたGoProをハウジングに入れて……
閉じるだけでOKです。
◆実際にどれくらい撮影時間が伸びるか試してみた
というわけで、L40G4を取り付けると撮影時間がどれくらい伸びるのか試してみました。
まずは、GoPro HERO 4ブラックエディション+64GBのmicroSDカードを使い、内蔵バッテリーのみで撮影した場合とL40G4を取り付けた場合(内蔵バッテリー+L40G4)の撮影時間を実際に計ってみます。
GoProの公式ページによると64GBのmicrooSDカードを使用した際の撮影時間はおよそ以下のページの通り。
HERO4 Blackの各ビデオ設定での撮影時間
また、カタログ値を見てみると4K/30fpsで1時間5分、1080p/60fpsで1時間20分、1080/30fpsで1時間30分の撮影が可能となっています。ムービーの解像度を4Kや2.7Kにすると64GBのSDカードでは2時間弱しか撮影できないため、L40G4のフルパワーを使い切る前にSDカードの容量がパンパンになるだろうことが明らかだったので、撮影時の解像度とフレームレートは1080p/30fpsに設定。
というわけで、GoProを固定して早速撮影開始。撮影時はWi-Fiをオンにして、常時スマートフォンに映像を出力しながらムービーを撮影しました。
内蔵バッテリーのみで撮影した場合と内蔵バッテリー+L40G4で撮影した場合の、撮影時間および撮影したムービーのサイズは以下の通り。使用したmicroSDカードの容量は64GBですが、実際に使用可能な空き容量は59.4GBで、L40G4を使えばその容量ほぼ満タン分のムービーを撮影可能であることが分かりました。
内蔵バッテリー | 内蔵バッテリー+L40G4 | |
---|---|---|
撮影時間 | 1時間9分20秒 | 4時間2分31秒 |
ファイルサイズ | 14.5GB | 51GB |
1080p/30fps以上の高解像度・高フレームレートでのムービー撮影ならば、L40G4を使えばバッテリーが空になる前に64GBのmicroSDカードの容量が満タンになってしまいそうです。
◆タイムラプスを撮影してみた
L40G4を使うと内蔵バッテリーだけでは不可能な長時間撮影ができることがよく分かったので、今度は長時間の撮影でこそ真価が発揮されるタイムラプスムービーを撮影してみました。
GoProのタイムラプス・ナイトラプスモードでの写真撮影に関しては以下の記事を読めばより詳しく理解できます。
GoPro HERO 4を使ってナイトラプスムービーを作成してみたよレビュー - GIGAZINE
内蔵バッテリーのみだと約2時間しかタイムラプス撮影できなかったのですが、L40G4を使うとなんと9時間18分という長時間の撮影に成功しました。撮影モードはナイトラプス、露光時間は完全オートで撮影を続けたのですが、約9時間で撮影した写真の総数は2万1866枚、データサイズは46.6GBになりました。
実際に拡張バッテリーL40G4を使って撮影したデータをタイムラプスムービーにするとこんな感じ。
GoPro HERO 4+L40G4で撮影時間9時間超えのタイムラプスを撮影 - YouTube
L40G4は、内蔵バッテリーだけで撮影する際よりも撮影時間が3倍以上伸びる優れもの。特に、タイムラプスムービーを撮影したい場合などは、内蔵バッテリーを細かく交換し続けたり、GoProを電源に接続したまま撮影を続けたりする必要がなくなるので、非常に手軽。満タンに充電しておいたL40G4をGoProに挿し、撮影場所にセットしてあとは半日放置しておけば、タイムラプスムービー用の素材が勝手にそろってしまうわけなのでとても楽ちん。L40G4の側面にあるインジケーターは非常に見づらく、いつになったら充電が終わるのかイマイチ曖昧という欠点はありますが、それを補ってあまりある程のハイパワーをGoProに与えてくれるので、長時間の撮影やタイムラプスムービーの撮影に挑戦したい人にはオススメです。
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