GoogleはAndroid 6.0 Marshmallowでディスク暗号化に再チャレンジする
Android 5.0 Lollipopでストレージ内の全データを自動で暗号化する機能(フルディスク暗号化機能)が鳴り物入りで登場しましたが、アクセス速度が劇的に落ちるなどの不具合に見舞われ、ついにはデフォルトでOFFの状態に変更され、自動暗号化機能は断念せざるを得ませんでした。しかし、Googleは新OS「Android 6.0 Marshmallow」で再び、フルディスク暗号化に挑戦することが明らかになっています。
Android 6.0 Compatibility Definition - android-cdd.pdf
https://static.googleusercontent.com/media/source.android.com/en//compatibility/android-cdd.pdf
Android 6.0 Will Finally Require Manufacturers To Enable Full-Disk Encryption By Default On New Devices
http://www.androidpolice.com/2015/10/19/android-6-0-will-finally-require-manufacturers-to-enable-full-disk-encryption-by-default-on-new-devices/
Googleが開発者のために策定している開発ガイド「(PDF)Compatibility Definition Document(CDD)」で、Android 6.0 Marshmallowではフルディスク暗号化機能が採用されいることを明らかにし、Androidの初期セットアップ作業が完了した時点で暗号化がONになるように端末ソフトウェアを開発するよう求めています。Android端末の開発者はOSの互換性を確保するためにCDDに準じてソフトウェアを開発することが必要なので、各メーカーから発売されるAndroid 6.0 Marshmallow端末は、フルディスク暗号化機能をデフォルト化することになりそうです。
なお、フルディスク暗号化機能のデフォルトON指定は、AESの暗号化パフォーマンスが50MiB/sec以上の端末に限って要求されており、すでにフルディスク暗号化機能がデフォルトでOFF状態でリリースされた端末についてはAndroid 6.0 Marshmallowへのアップデート後も同機能をデフォルトでONにすることを要求しないとのことなので、一部の端末ではAndroid 6.0 Marshmallowであってもフルディスク暗号化機能は強制されない予定です。
フルディスク暗号化機能の標準化によって、ユーザーはパスコード設定が必須となることから一部のユーザーは不便に感じることになるかもしません。また、Android 5.0 Lollipopで発生したようなパフォーマンス低下が起こらないかを懸念する声もありそうです。
新OS「Android 6.0 Marshmallow」では、暗号化による「セキュリティ強化」と「パフォーマンス低下」とのバランスがうまくとれているのか要注目です。
・関連記事
GoogleがAndroid 5.0にてデフォルトで機能していた暗号化機能をひそかに撤回、その原因とは? - GIGAZINE
知っておくと役立つ7つの「Android 6.0 Marshmallow」新機能まとめ、Google Now on Tap・指紋認証・Doze・Chrome Custom Tabsなど - GIGAZINE
新OS「Android 6.0 Marshmallow」の配信がスタート、対応の旧Nexus端末は? - GIGAZINE
Googleの新型Androidタブレット「Pixel C」の実機レビュー&ムービー - GIGAZINE
「Nexus 6P」速攻ムービー&フォトレビュー、ソフトバンクが独占販売するGoogleスマホはどんな端末なのか? - GIGAZINE
なんとドコモからGoogleのスマホ「Nexus 5X」が登場したので速攻フォトレビュー - GIGAZINE
・関連コンテンツ