4Gより最高50倍速い第5世代モバイル通信規格「5G」が2017年に商用展開を迎える可能性
By Backbone Campaign
アメリカの大手通信事業者のVerizonが第5世代モバイル通信システム「5G」の実地試験を12カ月以内に開始し、2017年までに商用利用での開始を計画していることがインタビューで明らかになりました。
Verizon to be first to field-test crazy-fast 5G wireless - CNET
http://www.cnet.com/news/verizon-to-hold-worlds-first-crazy-fast-5g-wireless-field-tests-next-year/
IT関連メディアのCNETがVerizonの情報技術部のRoger Gurnani氏に実施したインタビューによれば、2016年には5Gの実地試験を実施し、2017年に世界初となる商用展開を目指しているとのこと。多くの企業が5Gの開始を2020年ころと見込んでいるのですが、Verizonの計画がうまくいけば、他社の想定よりも3年早くサービスを開始できることになります。
Verizonがすでに行った実験では、5Gの接続速度は4Gよりも30~50倍速く、4Gだと映画「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」のデータ転送に6分かかっていたところが、5Gではわずか15秒で済むそうです。
5Gは接続速度のほかにも、非常に高い応答性を利用して東京での手術の様子をリアルタイムでニューヨークに転送したり、高い電力消費効率によりバッテリーライフが従来のスマートフォンの約10倍にもなったりするとのこと。また、通信事業者が多くのデータを送信できるようになるため、何百万人が視聴するような人気番組でも問題なくストリーミング視聴できるそうです。
4Gの技術が確立されたことでスマートフォンの普及に大きな拍車がかかったわけで、5Gにも何らかの新しい技術革新が期待されており、Gurnani氏は「5Gが実現した将来にどんなことが起こるのか全く予想もつきません。革新的な製品やサービスについて具体的な予想はできませんが、いくつかの可能性はあります」と話しています。
ただし、同氏は2017年の商用展開に関する詳細について「始まったばかりのプロジェクトについて議論するのは早すぎる」として言及を避けました。Verizonは、アメリカのラスベガスで2015年9月9日に開催予定のCTIA Showで、5Gのプロジェクトに関する詳細を発表する予定です。
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