ブラウジング時のメモリ消費量削減など、Google Chrome 45で投入された改善いろいろまとめ
by Singlebrook Technology, Inc.
2015年9月3日にリリースされたGoogle Chrome 45安定版では、Flashムービーの自動再生オフなど、PCのメモリ消費量を抑えてウェブブラウジングをスムーズにするための改善が行われています。Google Chrome開発チームでは「世界一速いブラウザ」という理念を実現するためにChromeに対してさまざまな改善を行っていて、その取り組みの一部を公開しています。
Google Chrome Blog: Chrome improvements for a faster and more efficient web
http://chrome.blogspot.jp/2015/09/chrome-improvements-for-faster-and-more.html
◆「前回開いていたページを開く」機能の改善
Chromeには前回の終了時に見ていたページを起動時にもう一度開くことができる「前回開いていたページを開く」機能が搭載されています。これまでは、前回の終了時に複数のページを見ていた場合、全てのページを読み込んでいましたが、今後は「最もよく見ているページ」だけが表示されるように改善され、最低限必要なページだけを読み込むことで、すばやいブラウジングが可能となっています。また、PCのメモリ消費量が激しい時にはバックグランドでタブの読み込みを止めて、メモリ使用量を抑える機能も新たに搭載されています。
◆自動メモリクリーンアップ
PC上で複数のソフトを起動していると各ソフトのメモリ使用量が気になりますが、Chromeでウェブページの読み込みが行われていないスキマの時間に、使っていない古いデータを自動的にクリーンアップしてくれる機能が追加されました。実際に自動クリーンアップ機能を利用することで、メモリ使用量を平均で10%程度減らすことに成功したとのこと。
例えばChromeでGmailを開きながら他のソフトも同時に使っている場合、従来のChrome 43(画像左)ではメモリ使用量が225MBとなっているのに対して、Chrome 45(画像右)では167MBと、約25%の使用量削減に成功しています。Google Chrome開発チームによれば、より複雑な処理であればあるほど力を発揮する機能だとのこと。
◆電力消費量
Chrome 45から「重要なプラグインコンテンツを検出して実行する」オプションが初期状態で有効化されるようになり、Chromeが重要ではないと判断したFlashコンテンツは自動で再生されなくなりました。この機能によってPCのバッテリー使用可能時間が最大15%延びています。
なお、Google Chrome開発チームのプロダクトマネージャーであるRyan Schoen氏は、「今回のChrome 45安定版にはパフォーマンス向上のための改善が含まれていますが、今後提供予定のバージョンでも、より速くパワフルなブラウジングを行うための改善を実施予定です」とコメントしています。
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