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Nokiaが人間の代わりにドローンを携帯電話基地局のメンテナンスに使用


Amazonがドローンを使った宅配サービス「Amazon Prime Air」の導入テストを行っていたり、シンガポールのレストランがドローンをウエイター代わりに使用したりするなど、かつて人の手で行っていた仕事をドローンに置き換える企業が登場しています。ドローン導入の動きが活発になりつつある中で、Nokiaの子会社であるNokia Networksがドローンを使った携帯電話基地局のメンテナンスのテストに取り組んでいます。

Nokia Networks, du first in UAE to use telco drones for better network planning & faster optimization | Nokia
http://company.nokia.com/en/news/press-releases/2015/07/07/nokia-networks-du-first-in-uae-to-use-telco-drones-for-better-network-planning-faster-optimization


Nokia Networksはアラブ首長国連邦(UAE)の携帯電話事業者「du」と共同で、携帯電話基地局の電波環境のメンテナンスや基地局の調査、無線通信の見通し線テストにドローンを使用することを発表しました。電波環境のメンテナンスは、収容人数2万5000人のドバイインターナショナルスタジアムで大きなイベントが開催されるときに、市内に安定したネットワーク接続や通信速度を確保するために行われるとのこと。


メンテナンスに使用されるドローンはスマートフォンを搭載し、飛行しながらネットワークデータの収集および分析を行います。従来であれば、エンジニアが移動しながら行っていたメンテナンス業務ですが、ドローンを導入することで、業務スピードが上がり作業を効率化できるようになります。また、ドローンが収集したネットワークデータは自動でサーバーに送信されるため、ネットワークに何らかの問題が生じたときでもすぐに対応できるようになるそうです。

Nokiaが導入したドローンはネットワークのメンテナンスだけでなく、携帯電話基地局の調査も行います。通常の携帯電話基地局の調査ではエンジニアが実際に基地局に上る必要があり、天候不順などで従業員の命を危険にさらすリスクがありました。しかしながら、今後はカメラを搭載したドローンがエンジニアの代わりに調査を行うため、業務における危険性がかなり少なくなるそうです。


携帯電話基地局が発信するマイクロ波と呼ばれる通信用電波が、大きな木や建物といった障害物の影響を受けていないかを調べるための「見通し線のテスト」にドローンが導入されることも決定。ドローンの導入により人件費を大幅に削減し作業にかける時間を減らすことが期待されています。登場当初は空中からの撮影を手軽にできることがドローンの大きな魅力でしたが、その活用方法はとどまることなく増えていると言えそうです。

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in ハードウェア, Posted by darkhorse_log

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