指を空中で動かすだけでスマホを操作できる指輪型ウェアラブル端末「Ring ZERO」レビュー
人さし指にはめて空中ジェスチャーすることで、スマートフォンを操作して写真を撮影したり音楽を再生したり、さらにはスマート家電と連携させることで照明やテレビのON/OFFまでできる指輪型ウェアラブル端末「Ring」が、より軽量になり認識精度も大幅にアップさせた「Ring ZERO」にバージョンアップしたとのことなので、さっそく使ってみて進化のほどを確かめてみました。
Ring ZERO by Logbar
http://logbar.jp/ring/ja/
◆外観チェック
Ring ZEROはジュエリーボックスのような箱に入っています。
箱を開けると宝石箱からRing ZEROが登場。
箱の中にはRing ZERO本体、専用充電器、USBケーブル、サイズ調整器具、説明書、ステッカーが入っていました。
Ring ZEROのカラーはShiny White。Ring ZEROは他にMatte Blackカラーもあります。
手に取ると、一般的な指輪と比べるとかなり大きめで厚みもあります。しかしプラスチックでできた本体は約5gと非常に軽量なので、ジェスチャー操作にはまったく支障はなさそうです。
Ring ZEROは右手の人さし指に装着する設計。リングの穴は真円ですが、手の甲側が分厚くなっています。
Ring ZEROには内径19ミリ重さ4.6gのS、内径20.6ミリ重さ5.0gのM、内径22.2ミリ重さ5.4gのLの3種類のサイズがありますが、人さし指に対して内径が大きくても付属のゴム製のサイズ調整器具をはめればしっかりと固定することができます。
外側にある金属パーツはタッチセンサーで、右手の親指で触れたり離したりすることで操作します。
縁の部分にはRing ZEROの状態を表すLEDライト。
リングの内側にあるのは充電用の接点です。
専用のバッテリーチャージャーはUSBケーブルから給電します。
先端にRing ZEROを装着すると充電器天面のLEDランプが光って充電が始まり、2時間から3時間で充電が完了。
◆アプリインストール
Ring ZEROはiOS・Androidの両OSに対応していますが、Androidアプリは2015年5月下旬にリリース予定で、記事作成時点ではiOSアプリのみが利用可能な状態です。というわけで、iPhone 6を使ってリングアプリをインストールしてみます。
iTunes の App Store で配信中の iPhone、iPod touch、iPad 用 Ring - Shortcut Everything
https://itunes.apple.com/jp/app/ring-shortcut-everything/id908212199
App Storeで専用アプリ「Ring - Shortcut Everything」を検索して、「入手」をタップ。
「インストール」をタップ。
「開く」をタップしてアプリを起動させます。
アプリが起動するとサインインを求められます。アカウントを作成する場合は「Sign up」をタップ。
IDネーム、メールアドレス、パスワードを入力したら、「Sign up」をタップ。
しばらく待って……
「Bluetoothペアリングの要求」が現れたら、「ペアリング」をタップ。
装着方法のチュートリアルが始まるので読み進めればOK。
次にジェスチャー操作のチュートリアルが始まるので、画面に現れる通りにジェスチャー操作します。
ジェスチャーは、タッチセンサーを親指で触れた状態で行い、ジェスチャーが完了すれば親指を離せばOK。
操作が速すぎたり、形がいびつだとエラーが出るので、成功するまで試していくうちに、自然とコツがつかめる仕組みになっています。ジェスチャー操作をやり直すには、「Try One More」をタップ。
成功したら、「Next」をタップ。
チュートリアルが終了すると下の画面が表示されます。
「OK」をタップ。
これがRingアプリの基本画面。ここに使いたいジェスチャーを登録する仕組みです。ジェスチャーを登録するには「Add New Action」をタップ。
あらかじめ用意されているジェスチャー操作(アクション)がずらりと表示されます。
・音楽関係のアクション
例えば、「Music」の中の「Play/Pause」をタップ。
「Add Action」をタップすると……
基本画面に「Play Music」アクションが登録されました。これは、三角形を描くことで、音楽を再生/停止できるアクションです。
同様にMusicから「曲送り」をする「Forward Music」、音量調整をする「Change Volume」を追加してみました。なお、各アクションのアイコンには操作するジェスチャーが描かれているので、操作方法は非常に分かりやすくなっています。
Ring ZEROで音楽を再生して、音量を上げ下げしたり選曲したりする様子は以下のムービーで確認できます。
Ring ZEROで音楽を再生したり音量を調整したりする様子 - YouTube
Ring ZEROはBluetoothでiPhoneと接続するのでBluetoothが届く範囲であれば、iPhoneが手元になくても音楽を再生したり停止したりできるためなかなか便利です。
・カメラ関係のアクション
続いて「CAMERA」の中の「For Selfie」を追加してみます。
「Add Action」をタップ。
アクションSelfieは、「S」字を描くことでカメラを起動させられるアクションです。
試しに「S」字を描いたところ、画面上部にエラーが表示されました。
Selfieの設定を見ると、CameraとPhoto Library機能が承認されていないこと分かります。
そこで、iOSの「設定」→「プライバシー」の中の……
「カメラ」をタップ。
「Ring」をタップしてカメラ機能を承認しておきます。
さらに「Photo Library」をタップして、「OK」をタップするとCameraとPhoto Library機能が承認され、アクションSelfieが使用可能になります。
なお、Selfieの設定から、デフォルトカメラのフロント/リア選択、フラッシュの有効/無効、タイマーの有無を指定することができます。
Ring ZEROでカメラのシャッターを切る様子は以下のムービーで確認できます。
Ring ZEROでカメラのシャッターを切ってみた - YouTube
Ring ZEROがあれば、簡単にスマートフォンカメラのシャッターを切ることができるため、スマートフォンを固定しての自撮りや、友達との記念撮影などの場面でタイマーを使わずに好きなタイミングでシャッターを切れるので、非常に便利です。
◆感想
Ring ZEROを使ってみた印象は、アクションの認識精度が前モデルの「Ring」に比べて圧倒的に正確なため、誰でも簡単に操作できるユーザーフレンドリーなウェアラブル端末であるということ。従来モデルのRingに比べて認識精度を300%アップさせたという通り、素早い操作でも正確に操作できるので操作性は非常に快適です。
しかし、問題はそのサイズ。Ring ZEROはリング型ウェアラブルとは言え、一般的な指輪に比べるとはるかに大きいため、日常的に装着しておくのは現実的ではなさそう。そのため、必然的にジェスチャー操作するたびにRing ZEROを装着するという手間が生じてしまい、「それならばスマートフォンを操作すれば良いのでは?」という素朴な疑問が頭をよぎります。
記事作成時点で公開されているアクションの中では、テレビのON/OFFができる「wemo」や、スマートライト「Philips hue」を操作して照明を操作できる「hue Light ON/OFF」などが実用的で便利そう。とはいえ、これらのアクションはあくまでスマートフォンが手元にない場合に効果を発揮するところ、そもそも各種アクションを起こしたいときにRing ZEROが人さし指に装着されているとは限らない以上、便利なアクションも実用的とは言えません。
ただし、スマートフォンに触れずに各種操作ができるRing ZEROは実際に操作するととても楽しいので、日常的に装着できるサイズにまで小型化し、便利なアクションがどんどん増えればものすごく便利になるのではないかという期待を抱かせるアイテムという印象です。
Ring ZEROは、Amazonで、内径19ミリ重さ4.6gのS、内径20.6ミリ重さ5.0gのM、内径22.2ミリ重さ5.4gのLがいずれも1万6900円(税込)となっています。
Amazon.co.jp: Ring ZERO White RPW-001-01: 家電・カメラ
http://www.amazon.co.jp/dp/B00U8IX7I6
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