料理がしっかり暖まったかを一発で判別できる電子レンジ「A better Microwave」
誰かがやった後であれば簡単そうに見えることでも、最初にそれを思いつき実行することは難しく貴重なことを「コロンブスの卵」と言いますが、古くからある技術同士を組み合わせることで、電子レンジを「進化」させた、まさにコロンブスの卵的な製品が「A better Microwave」です。
A better Microwave
http://www.bettermicrowave.com/
A better Microwaveのシンプルで有用なコンセプトは以下のムービーを見ればよく分かります。
HEAT MAP Microwave- a NEW invention - YouTube
新しい「発明」を紹介してくれるのは、開発者のマーク・ローバーさん。
過去30年間のテクノロジーの進化であらゆる物が素晴らしくなりました。大きかったコンピューターは、こんなにもスリムに変化。
自動車は電動に。
おもちゃは、もはや「おもちゃ」とは言えないほど。
しかし、1967年から一貫してめざましい進化を遂げていないのが電子レンジです。
例えば、冷凍食品の解凍シーンを見ればそれがよく分かります。
解凍し終えたと思って切って……
中身に触れるとまだ凍ったまま。
再び解凍作業のやり直し、というイケてないシーンはよくあるものです。
プレデターの異星人のように温度を視覚的に検出できればこんな失敗はしないはず。
しかし、こんなことは技術的にはとっくに可能です。
温度を検出できる赤外線カメラは10年ほど前には非常に高価でしたが、現在はスマートフォンに接続できるタイプの安価な製品もあるほどです。
赤外線カメラを電子レンジに取り付けて……
外から撮影する様子をディスプレイで確認できれば、料理の温度は一目で分かるはず。
温度が低い青色から……
温度が上がるにつれて赤色に映像は変化し……
例えばカ氏160度(約71℃)で白くなるように設定すれば、料理が熱々になったことが一目瞭然です。
この映像は無線でスマートフォンに転送することも簡単。
スマートフォンを手元に置いておきさえすれば、電子レンジの前でじっと状況を見守る必要もありません。
タイマー設定の時間になる前に温度が十分でない場合には……
タップして時間を延長することも楽勝です。
この新しい電子レンジのコンセプトの特許をローバーさんは取得済み。
ローバーさんは具体的な製品化にあたってクラウドファンディングで出資を募るつもりはないとのこと。
この新しい電子レンジが適当な価格で販売された場合に欲しいと思う人には、このサイトで署名して欲しいそうです。
ローバーさんは、多くの署名や賛同の意見が集まれば、製品の価値や有望性を投資家やベンチャーキャピタルに理解してもらえるため、製品化に近づくと述べています。
赤外線カメラで料理の温度を可視化する電子レンジの考案者のローバーさんは、元NASAの技術者で火星探査車キュリオシティの開発に携わっていた人物。現在、ローバーさんは電子レンジの製品化に向けて賛同の声を集めているところで、すでに5万人以上の署名をゲットしているとのこと。賛同の署名をした人には、メールで製品化の経過について報告してもらえるとのことです。
A better Microwave
http://www.bettermicrowave.com/
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in ハードウェア, 動画, Posted by darkhorse_log
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