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報酬「ゼロ」で人気バンドが写真家に作品の提供を要求

By Just me....

20年以上にわたって音楽アーティストのアートワークやRolling Stone誌などへ作品を提供しているプロの写真家がパット・ポープ氏。数多くのビッグネームの作品も手がけたポープ氏ですが、1994年に結成してから累計1700万枚のアルバムセールスを誇る人気バンド「Garbage(ガービッジ)」から無料で作品を提供するよう要求されていたことが分かりました。

Letter to Garbage — PAT POPE PHOTOGRAPHY
http://www.patpope.com/new-blog/2015/4/2/4b1ex9lvmju4o717gxe8tizyu1v2gh

You’ve sold 17 million albums and you want to pay me nothing? Pat Pope’s row with Garbage | Music | The Guardian
http://www.theguardian.com/music/2015/apr/19/garbage-pat-pope-photography-you-sold-17-million-albums-and-you-want-to-pay-me-nothing

これまで写真家のパット・ポープ氏は、Oasis(オアシス)、David Bowie(デヴィッド・ボウイ)、Radiohead(レディオヘッド)といった大物ロックミュージシャンのアルバムのアートワークを手がけ、ガービッジの作品も手がけています。ポープ氏は自費出版本を作成中のガービッジのマネージャーから、以前にポープ氏が手がけた1枚の写真の使用許可を求める手紙を受け取りましたが、そこには「作品の使用料は払わないが、代わりに『適切なクレジット』を明記する」という条件が書かれていたとのこと。これらの出来事の詳細はポープ氏がFacebookと自分のウェブサイトで公開した「Letter to Garbage(ガービッジへの手紙)」に書かれています。


ポープ氏は他のアーティストからも「無料で作品を使わせてほしい」と依頼されたことがあり、依頼に応じて無料で作品を提供したこともあるとのこと。ただし才能ある若手バンドを支援するための「出世払い」という条件で合意に至ったものであり、ポープ氏は「私は自分の仕事を誇りに思っていて、作品にはそれなりの価値があると思っています。もしガービッジが作品を価値のないものと考えているなら、その写真は使わないで下さい」と訴えています。もしマネージャーではなく、ガービッジのメンバーが個人的に「限られた予算」で依頼していたなら無料の作品提供に合意していたかもしれないそうですが、ポープ氏は「ガービッジは写真の使用料を支払うには十分過ぎるほど成功したバンドです」と話しています。

ポープ氏の訴えに対してガービッジの女性ボーカルであるシャーリー・マンソン氏は、「私たちの20周年を記念する本で、あなたの作品へのリクエストがネガティブに解釈されたことを残念に思います」とFacebook上で返信しており、掲載許可を求めた写真は撮影した1995年当時に報酬を支払い済みであるため、追加料金は不要という認識だったとのこと。

これらの経緯がネット上で拡散された後、ポープ氏の元には熱狂的なガービッジのファンからスラング満載の誹謗(ひぼう)中傷コメントが寄せられ、中には「背後に気をつけろ。俺たちはお前を見つけ出すだろう」というような脅迫めいたコメントまで届いているそうです。ポープ氏は「討論の最後の言葉」という記事を投稿し、「私は自分を含む全ての芸術家の作品が正しい価値で扱われるように今回の訴えに踏み切りました。『Stop Working For Free(無償労働はやめよう)』、これが私の最後の言葉です」と締めくくっています。

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in メモ, Posted by darkhorse_log

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