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ゲーム実況チャンネルの視聴者数をボットネットで水増して稼ぐプログラムが見つかる


「Twitch」は2014年の1年間で1億人のユニークビジター、150万人の実況中継者(ブロードキャスター)、160億分のビデオ視聴時間を記録した人気急上昇中のゲーム実況サービス。フルタイムでゲーム実況を行う人気の実況者の中にはTwitchの実況を「本業」として生計を立てている人も多く存在します。そんなTwitchで、ボットネットによって視聴者数を水増しして「偽の人気実況チャンネル」を作りだし、不正に利益を得るというプログラムがシマンテックの調査で発見されています。

Twitch botnet malware lets scammers fraudulently earn money through gaming streams | Symantec Connect Community
http://www.symantec.com/connect/blogs/twitch-botnet-malware-lets-scammers-fraudulently-earn-money-through-gaming-streams

Twitchのブロードキャスターは「チャンネルを購読される」「視聴者から寄付を受ける」「生中継中または中継後に広告を表示する」という3つの基準によって収益を得ることができます。これらのプログラムは500人以上の定期ユーザーを持つチャンネルのみに適用されるのですが、ボットによって視聴者数を水増しして、収益を不正に受け取るチャンネルが発生しているとのこと。

シマンテックの調査によると、地下フォーラムではTwitchに視聴者を水増しできるボットネットサービスがいくつも販売されていることを確認済み。単一のアプリケーションで簡単にセットアップでき、膨大な視聴者数の偽Twitchチャンネルを生成できるようになっているとのこと。販売されていたボットネットの1つは、ゾンビコンピュータ化したマシン1台につき同時に5つのTwitchチャンネルに接続可能で、接続画面が見えないため持ち主に気づかれない仕組みであることがわかっています。


ボットネットのレンタルサービスも存在しており、1週間使い放題29.99ドル(約3500円)で「100人の視聴者、40人のチャットユーザー、100人のフォロワー」というプランから、1週間使い放題159ドル(約1万9000円)で「1000人の視聴者、400人のチャットユーザー、1000人のフォロワー」というプランなどが設定されています。


これらのボットネットを作り出しているのは「Trojan.Inflabot」というChrome やAdobe系ソフトのアップデートを装うマルウェアが主な原因とみられており、アメリカ・イギリス・ウクライナを中心に被害が広がっています。


なお、シマンテックおよびNortonはこのボットネットマルウェアの対策パッチをリリースしており、最新のアップデートを適用することで問題のマルウェアを検知できるとのことです。

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in ソフトウェア,   ネットサービス,   ゲーム, Posted by darkhorse_log

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