私用のスマホが仕事でも使えるようになるGoogleの「Android for Work」とは?
Googleが2014年に開催したGoogle I/O 2014では多くのデバイスやサービスが発表され、その中の1つに「Android for Work」というサービスがありました。講演では紹介程度で終わりサービス内容についての具体的な発表はありませんでしたが、ついにGoogleが2015年2月25日に「Android for Work」をリリースし、知られざる詳細が明らかになっています。
Android for Work
https://www.google.com/work/android/
Official Google for Work Blog: Android is ready for work
http://googleforwork.blogspot.jp/2015/02/android-is-ready-for-work.html
Android for Workとは、社員が個人で使用している携帯機器を業務でも使用する「BYOD」向けのサポートサービス。個人で使用しているAndroid端末を仕事でも使用できるようにするには、高度なセキュリティや徹底した情報管理が必要になるわけですが、それをGoogleが支援するというわけです。
記事執筆現在で公開されているAndroid for Workのメイン機能は「Work profiles」「Android for Work app」「Google Play for Work」「Built-in productivity tools」の合計4つ。
◆Work profiles
Work profilesとは、私用アカウントとは完全に分離された仕事用アカウントを個人使用しているAndroid端末に作成できる機能。ユーザーは同アカウントで企業のデータや仕事用アプリを使用でき、企業はユーザーのアカウントを管理できます。ただし、企業が管理できるのは仕事用アカウントだけで、個人アカウントに対しては一切の権限を持ちません。同機能は高度なセキュリティ管理を行うSELinuxを搭載し、複数アカウントの登録・切換が可能な Android 5.0, Lollipop以降のOS向けのサービスです。
◆Android for Work app
Work profilesを使用できないAndroid 4.0からAndroid 4.4までのOSを搭載している端末向けのサービス。高度なセキュリティで保護されたメール・カレンダー・ドキュメント・ブラウザおよび、仕事用アプリへのアクセスを提供し、同サービスの管理は企業が行えます。
◆Google Play for Work
企業が社員向けにアプリを提供できる専用のアプリストアがGoogle Play for Work。高度なセキュリティの保護下で安全にアプリを提供することが可能。
◆Built-in productivity tools
ビジネス向けメールサービスの「Microsoft Exchange」や「IBM Notes」サポートするメール・コンタクト・カレンダーといったアプリの提供を行います。
なお、Googleは新サービスのAndroid for Workで、ソニー・Dell・HP・サムスン電子・LG・HTC・Huaweiといったメーカー企業の他にAdobe Systems・BlackBerry・SAP・salesforce・Box・Citrix・Cisco Systemsなどのビジネスサービス企業と提携することも発表しています。
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