世界最新鋭の旅客機が編隊飛行する様子
複数の旅客機が同時に飛ぶのを見る機会はそう多くありませんが、276席から369席を装備するエアバス社の長距離用中型航空機「A350 XWB」が欧州航空安全機関(EASA)から認可されたことを祝して編隊飛行を行いました。
Airbus A350-900 receives EASA Type Certification | Airbus Press release
http://www.airbus.com/presscentre/pressreleases/press-release-detail/detail/airbus-a350-900-receives-easa-type-certification/
A five-Airbus formation flight is as beautiful and crazy as it sounds | The Verge
http://www.theverge.com/2014/9/30/6873473/a-five-airbus-formation-flight-is-as-beautiful-and-crazy-as-it-sounds
エアバス社のA350 XWBは当初エアバスA330やエアバスA340をベースにして開発が進められる予定だったのですが、同時期に発表されたボーイング787 ドリームライナーに比べて受注が少なかったため、一から再設計を行い、新しい計画として開発がスタートされた旅客機。システムは抜本的な再構築が行われ、段階的な検証を行って機体全体の信頼性を向上させることに成功しています。
今回9月30日に型式証明を取得したのは全長66.8m、3クラス314席の「A350-900」です。飛行場に並ぶ旅客機の尾翼には「A350」の文字。
ロールス・ロイス社製のトレントXWBエンジンを搭載しています。
飛行機に向かうスタッフたち。
型式証明を取得するため、エアバス社は5機のテスト機で2600時間以上の飛行テストを行い、時間・コスト・品質すべてにおいて問題なくEASAの基準を満たしたとのことです。
並んで滑走路に向かう5機。
主翼は全複合材製で、当初A350で計画されていた361平方メートルからXWBでは443平方メートルに拡張されました。
正面から。
そして、これが飛行の様子。
ファブリス・ブレジエCEOは「EASAからA350-900の型式証明を取得したことはエアバスと、そしてこの航空機の設計から製造、テストに関わったすべてのパートナーの偉大な功績だ。A350-900は快適性と効率性において多くの革新技術を取り入れた最新鋭機である。多くの乗客を乗せて離陸する準備は万端だ」と述べました。
なお、これまでに39社から750機の受注を獲得しているA350 XWBは、今後、アメリカ連邦航空局(FAA)による型式証明の取得も予定されています。
・関連記事
スペースインベーダーのような編隊飛行をするクアッドローターのムービー - GIGAZINE
49機のクアドロコプターを使用して夜間の編隊飛行に成功したムービー - GIGAZINE
渡り鳥が「V字隊列」を保って体力を温存する本当のメカニズムとは - GIGAZINE
リアルタイムで航空機がどこを飛んでいるのか地図上で分かるフライトレーダー - GIGAZINE
飛行機の操縦席から見る東京-サンフランシスコの美麗な景色をわずか83秒にまとめたムービー - GIGAZINE
・関連コンテンツ