メモ

アンテナ基地局なしでつながるスマートフォンが実現できる「LTE Direct」とは?

By Moyan Brenn

携帯電話は基地局からの電波を受信することで通話・通信できる仕組みなので、基地局のない場所では「圏外」となって使用できません。しかし、将来的には基地局不要で通信できるスマートフォンが開発される見込みです。

Upgrade to LTE Will Let Phones Talk without Cell Towers, Allowing New Forms of Social Apps and Advertising | MIT Technology Review
http://www.technologyreview.com/news/530996/future-smartphones-wont-need-cell-towers-to-connect/

Qualcomm(クアルコム)は2014年2月に開催されたMWC 2014で、P2Pの仕組みを利用して通信をできるLTEの派生技術「LTE Direct」を展示しました。これは、通信端末の利用者がバケツリレーのようにデータを受け渡すことで遠隔地へデータ送信できるという仕組みです。

By Gottfried not Bouillon

LTE Directは約7年間の開発を経て実用化間近までこぎつけたQualcomm入魂の技術で、すでにアメリカではFacebookやYahoo!とパートナーシップを締結して通信実験が行われています。

データをバケツリレー方式で受け渡すLTE Directは、端末同士を連携させられるだけでなく、特定の端末に情報を送信するターゲット広告に活用することも可能です。AppleのiBeaconのように特定のユーザーに向けてそのユーザーにぴったりの情報を送信することで広告として使えるため、FacebookやYahoo!がLTE Direct対応アプリの開発に熱心に取り組んでいるというわけです。

By viZZZual.com

なお、iBeaconがBluetoothを利用しているためBluetooth機能をONにした端末とのみ通信可能でまた、比較的近距離の通信しかできないのに対して、LTE DirectはLTE対応端末なら特別な追加モジュールなしで適応可能であり、また最大500メートルという広範囲での通信が可能という優位性があります。

最大500メートルの範囲の端末と通信可能なLTE Direct技術は、基地局を経由せずに通信できるという性質から、災害時など基地局が使えない非常時にも情報を届けられるというメリットがあるため、行政サービスとしての利用も検討されているとのこと。

By Cal OES

そして、スマートフォンなどの情報端末の急激な普及にしたがって飽和気味のバンド状況を改善するための「迂回路」としての活用できるLTE Directは、究極的には基地局がまったくない場所でも端末同士が直接つながることで通話でき、メッシュ状に連携することでモバイル通信をも実現できると期待されています。

なお、LTE Direct技術は2015年後半の実用開始が予定されています。

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in メモ,   モバイル,   ハードウェア, Posted by darkhorse_log

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