ホオジロザメがかみつく様子を超接近撮影した貴重なムービー「REMUS SharkCam: The hunter and the hunted」
世界中の海に広く生息し、サメの中でも人にとって最も危険な種類であり、世界中で死傷事故を起こしているのがホオジロザメです。ホオジロザメの撮影には危険が伴うものですが、ウッズホール海洋研究所のプロジェクトチームは、特殊な装置を使って野生のホオジロザメが攻撃する様子を間近で撮影することに成功し、迫力満点の映像を公開しています。
REMUS SharkCam: The hunter and the hunted on Vimeo
http://vimeo.com/101165012
撮影はメキシコ西海岸沖に位置し、別名「シャークアイランド」とも呼ばれるグアダルーペ島 で行われました。
こちらが撮影に使われる特殊カメラの「REMUS SharkCam」。プロジェクトの目的は、事前に専用のタグを付けておいた野生のホオジロザメを撮影し、謎の多い生態を記録することです。
REMUS SharkCamには前後左右などに合計6つのカメラが設置されていて、さまざまな角度からホオジロザメを撮影することができます。
カメラを6つ設置することで、パノラマ撮影を可能にし、ホオジロザメの生態をあらゆる角度から観察できるというわけ。
一見何もいませんが……
奥からホオジロザメが突然登場しREMUS SharkCamを不思議そうに見ています。
数秒観察した後に、ホオジロザメは姿を消しました。
再び静かな海。
突然、下の方向からホオジロザメがREMUS SharkCamにガブリとかみついてきました。
かみついたまま泳いでいましたが、諦めるホオジロザメ。
今度は奥から現われて……
大きな口を開けて突進。
カメラにはホオジロザメのえらの部分がアップで映っていました。
ホオジロザメがREMUS SharkCamに攻撃する様子を数回撮影してわかったのは、ホオジロザメは攻撃の際に、目標物の死角となる真下から突然姿を現わしてかみつくということ。
REMUS SharkCamに対する攻撃方法は、ホオジロザメがアシカを襲うときと全く一緒です。
プロジェクトチームによると、ホオジロザメがREMUS SharkCamを攻撃したのは、自分のテリトリーに入り込んできた侵入者とみなしたからとのこと。
撮影を終えてREMUS SharkCamを引き上げると、胴体に無数の傷がついていました。
最も傷が深かったものになると、工具のドライバーを突き立ててハンマーで強く打ちつけたぐらいのダメージがあったそうです。
映画「ジョーズ」の影響もあってか、ホオジロザメには恐ろしい生き物というイメージがありますが、実際にはその生態は興味深いもので、REMUS SharkCam使った今後の研究に期待がかかります。
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