乗り物

Googleの自動運転車は速度制限をオーバーする能力も備える見込み

By LoKan Sardari

Googleが開発を進めている自動運転車は人間の感覚をも超越する走行安全性能を実現しそうな様子が漏れ伝わってきていますが、“安全のために”道路の速度制限をオーバーして走行する能力も備えられることが判明しました。

Look, no hands! Test driving a Google car | Reuters
http://uk.reuters.com/article/2014/08/17/us-google-driverless-idUKKBN0GH02P20140817

BBC News - Google's driverless cars designed to exceed speed limit
http://www.bbc.com/news/technology-28851996

これはロイターの記者が自動運転車に試乗した際に、ソフトウェア開発のリーダーであるドミトリ・ドルゴフ氏から明かされたもの。このときの試乗で使われた自動運転車は、これまでにも幾度となく公開されているレクサス・RX450hをベースにした車両で、ガソリンとモーターを併用したハイブリッド車両。車体前方にレーダーやカメラが装着されるほか、ルーフ上に搭載された回転しながら周囲を高速で撮影して状況を把握するためのカメラ・レーダー類が収められたユニットが目をひきますが、それ以外は普通の車両そのもの。

By Ben

試乗は後部座席に座っての約25分間のドライブで、運転席に座ったのは「チーフテストドライバー」のブライアン・トルセリーニ氏、助手席に座ったのは前出のドルゴフ氏でした。ドルゴフ氏がノートPCを使って目的地を入力すると、自動運転車は自分でルートを設定して走行を開始。

おおむね安全なドライブだったものの、対向車線の車が横断左折のためにこちらの車線に進入したときに、自動運転車がブレーキを強めにかける場面があったそうです。これは、自動運転車が危険予知能力によって事前に危険を回避した事例といえるもので、相手ドライバーがすぐに進路を修正したことで事なきを得たとのこと。

走行中は道路で制限された速度に従って走行するようにプログラムされている自動運転車ですが、ドルゴフ氏は「統計によると、周囲の車両が自車よりも速い速度で走行する環境下で制限速度に固執すると、事故発生のリスクが高くなる」ということが判明しているとして、コンピューターが周囲の交通状況を判断し、制限速度プラス時速10マイル(約16km)の範囲まで速度を上げる能力を備えていることを明らかにしたそうです。

By Phil Hollenback

すでにGoogleの自動運転車は延べ100万マイル(約160万km)以上ともみられる走行実験を行っており、2015年1月からはイギリスでも自動運転車の実験走行が認められることになっています。2020年には実用化を目指しているという自動運転車ですが、より人間に近いともいえる能力を身に付けることで実社会に適合する開発が着実に進められているようです。

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in ソフトウェア,   乗り物, Posted by darkhorse_log

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