Googleの衛星写真をさらに高解像度化できる「WorldView-3」打ち上げへ
2014年8月13日(現地時間)にリモートセンシングで衛星写真を提供するDigital Globeが新型商用地球観測衛星「WorldView-3」の打ち上げを予定しています。WorldView-3は宇宙から「マンホールと郵便ボックス」が映し出せるレベルの衛星写真を提供可能であり、GoogleマップやBing地図などが高品質な画像を使用することが可能になります。
WorldView-3 Satellite Imagery and Satellite Sensor Specifications | Satellite Imaging Corp
http://www.satimagingcorp.com/satellite-sensors/worldview-3/
BBC News - US lifts restrictions on more detailed satellite images
http://www.bbc.com/news/technology-27868703
WorldView-3の打ち上げに関するムービーは以下から見ることができます。
WorldView-3: Ready for Launch - YouTube
WorldView-3による高解像度の衛星写真のイメージ。アメリカでは商用の衛星写真は解像度が50cmまでと制限されていましたが、アメリカ商務省が制限緩和を行ったことから、新たに打ち上げられるWorldView-3は31cmの解像度によって「マンホールと郵便ボックス」を識別できるレベルの衛星写真を提供できるようになるとのこと。
8月13日の打ち上げに向けて組み立てが行われている様子。
ロンドンに本拠を置く国際的な法律事務所・Pinsent Masons所属のMarc Dautlich弁護士は「高解像度化によってプライバシーを心配する声が上がるだろう」という見解をBBCに伝えていますが、現在でも国家安全保障考察による取り決めで特定の場所にぼかしがかかっていることがあり、プライバシーを侵害する恐れのある場所にぼかしをかけることが問題の解決策になるかもしれない、と見られています。
Digital Globeの最高経営責任者ジェフリー・ター氏は「過去に50cm未満の解像度の写真を入手するには航空機をチャーターする必要がありましたが、商務省の制限緩和という前向きな変更によって、我々は高解像度の衛星写真を市場に提供できるでしょう」と話しています。
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