メモ

旧ソ連の諜報機関KGBに関わったスパイの名前や秘密武器に関する情報などが一般公開されることに

By Tony Bowden

KGBとは、1954年から1991年のソビエト社会主義共和国連邦(ソ連)崩壊まで存在した、ソ連の秘密警察機関兼対外諜報機関のことです。KGBの名前をスパイ映画などで耳にしたことがある人も多いと思いますが、この機関のスパイ活動に関する何千もの秘密文章が一般に公開されることとなり、この文章を見れば当時ソ連のために活動していたスパイの名前や、使用されていた秘密武器に関する情報、さらにはソ連が当時西洋に対してどのような陰謀を計画していたのかまでが詳細に分かるようになるとのこと。

Mitrokhin’s KGB archive opens – Churchill College
https://www.chu.cam.ac.uk/news/2014/jul/7/mitrokhins-kgb-archive-opens/

Trove of KGB Secrets Smuggled Out of Russia by Defector in 1992, Made Public | TIME
http://time.com/2960752/soviet-defectors-kgb-secrets-public-russia-communism/

Thousands of Secret KGB Espionage Documents Are Now Available to the Public | Smart News | Smithsonian
http://www.smithsonianmag.com/smart-news/thousands-secret-kgb-espionage-documents-are-now-available-public-viewing-180951961/

旧ソ連から持ち出され、これまで一般向けには公開されることのなかった約2000もの極秘文章がケンブリッジ大学にて閲覧可能になりました。諜報機関に関する歴史を研究するChristopher Andrew氏は、今回公開されることとなったKGBの極秘文章は、「これまでで最も重要な情報源のひとつだ」と言います。この文書には対アメリカとの情報戦にて活躍した1000人近いソ連側のスパイの名前や、多種多様なブービートラップや武器デザインまで描き記されているとのことです。

このKGBに関する資料は、元KGBの幹部であるワシリー・ミトロヒン氏がソ連崩壊後の1992年に極秘に持ち出したもの。


ミトロヒン氏は初めこの文章を持ってラトビアのアメリカ大使館に逃げ込みますが、何かしら翻意するきっかけがあったようで、イギリス大使館にこの文章を持っての亡命を提案します。そしてイギリスがこの提案をのんだことで、ミトロヒン氏はイギリスへの亡命に成功し、彼が現役時代にコツコツと集め続けた極秘文章は19個の箱にしまわれた状態でケンブリッジ大学にて保管されることとなりました。


ミトロヒン氏が亡命時にイギリスに持ち込んだはKGBに関する極秘資料は、すべて手書きで模写されたもの。


それ以後、このKGBに関する極秘文章は、特に元スパイの特定や旧ソ連の情報将校関連のトラブルなどで役立ってきたわけですが、1999年にはミトロヒン氏が自身の持ち込んだ極秘文章を基に、スパイ行為に従事していた多種多様な人物たちの名前を自筆の出版物で明らかにしています。

この本により、当時87歳のイギリス人メリタ・ノーウッド氏は長年に渡ってイギリスの核実験に関する情報をソ連に提供していたスパイで、元NSAの職員であるRobert Lipka氏は1960年代にNSAの内部情報をソ連に売り渡していたスパイであったことが判明し、大きな波紋を呼びました。


このように、ミトロヒン氏により持ち込まれた極秘資料はこれまでも何らかの形で旧ソ連に関する問題で役立ってきたわけですが、現在はケンブリッジ大学にて保管されています。ミトロヒン氏が手書きで写して極秘裏に持ち出した文章の模写ならば直接手に取って見ることが可能なようで、その場合はケンブリッジ大学のチャーチル・カレッジに照会する必要があるとのことです。

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in メモ, Posted by logu_ii

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