ハッカーがBitcoin取引所Mt.GoxのカルプレスCEOの不正行為を暴く証拠を公開中
By Antana
2014年2月28日、仮想通貨「Bitcoin(ビットコイン)」の大手取引所であるMt.Goxのマルク・カルプレスCEOは、同社がサイバー攻撃を受けて顧客のビットコインを失い破産したと記者会見で発表し、世界中のビットコインコミュニティが混乱に陥りました。しかし、Mt.Goxのサーバーにハッキングを行ったハッカーが「カルプレスCEOの発言した失ったビットコインの数量がおかしい」と主張して証拠を公開しています。このハッカーはカルプレスCEOのことを「太った豚野郎」と表現し、Mt.Goxの不正行為を糾弾しています。
FROM: http://blog.magicaltux.net/2014/03/09/mtgox-2014-hack-database-revealed-l - Pastebin.com
http://pastebin.com/8gbUXLN3
ハッカーが公開したのは、Mt.Goxのサーバーから盗み出したデータ733MB分。その中には、カルプレスCEOの個人ウェブサイトのデータや、100万件以上のMt.Goxでのビットコイン取引の履歴を記載したExcelファイルなどが含まれています。
データの中には、日本円を含む18種類の通貨別で記載された残高とビットコイン残高が記載されており、これによると、カルプレスCEOは「ハッキング被害によって顧客から預かった75万BTCと同社保有分10万BTCが盗まれた」と会見で語っていましたが、同社は95万1116BTCを保有していたことが読み取れるとのこと。
「あの豚野郎はウソをついているぜ!」という注釈の先には95万BTCの文字。
もしもハッカーの主張が事実であれば、Mt.Goxは「顧客分の75万BTCと同社保有分の10万BTCを失った」と主張していましたが、保有していたビットコインは95万BTCということになり、カルプレスCEOの発言は事実とは異なるということになります。
このデータを公開したハッカーは、自身もMt.Goxの破綻によってビットコインを失った被害者であることを明らかにしており、Mt.Goxのサーバーから盗み出したデータには換金可能なビットコインはまったく含まれていなかったと語っています。ハッカーは、「あの豚野郎はウソをついているぜ!Mt.Goxがビットコインコミュニティの怒りを買う時間の始まりだ!」と書き込んでおり、Mt.GoxならびにカルプレスCEOへの責任追及を呼びかけています。
◆2014/03/11 追記
ハッカーが公開したMt.Goxの資料データのTibanneBackOffice.zipというzipファイルの中に「TibanneBackOffice.exe」というマルウェアが仕込まれているという指摘がredditでなされています。このTibanneBackOfficeはビットコインウォレットを盗むマルウェアとのこと。どうやらMt.Goxの不正行為を糾弾するついでに自分が失った分のビットコインをついでに盗んで損失分を取り戻す算段だったようです。
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