Facebookが空中Wi-Fi基地にドローンの導入を計画、Googleに対抗へ
Facebookのマーク・ザッカーバーグCEOは、世界中に50億人いるインターネットに接続できない人たちに向けてより低廉なネット環境を提供するためにInternet.orgを設立、クアルコムやサムスンといった世界的なIT企業がその団体に参加しています。そのInternet.orgの発起人であるFacebookが、ネットインフラのない地域にWi-Fi環境を提供するために、太陽光発電で駆動するドローンの活用を計画していることが明らかになりました。
Facebook buying Titan Aerospace for about $60 mln - source
http://www.cnbc.com/id/101464383
Facebookは太陽光を動力に成層圏を飛行できるドローン「Solara 60」を開発するTitan Aerospaceを6000万ドル(約61億円)で買収する方向で、同社と交渉に入っていることが判明しました。
Solara 60は、太陽光を動力源として最大5年間の無着陸飛行ができるドローンで、気象観測や資源探索用途で衛星を代替することを目的として開発されてきました。どうやらFacebookは、このソーラードローンを使って、ネットインフラの整わない地域に安価にWi-Fi環境を提供することを計画しているようです。
Solara 60がどんな飛行物体なのかが一発で分かるムービーがこれ。
Titan Aerospace unveils the world's first solar-powered UAVs - YouTube
Solara 60は、日中に翼に敷き詰められた太陽光パネルで太陽光エネルギーを得て、機体内部のバッテリーに貯蔵。
太陽エネルギーで地上から20km上空を飛行可能。
ため込んだエネルギーをうまく活用するため、昼夜を問わず飛行でき、最大5年間の無着陸飛行が可能です。
大きさは両翼50メートルと巨大。
それにもかかわらず重量はわずか160kgと超軽量で32kgの積載が可能。時速104キロメートルで飛行できます。
Solara 60は、音声やデータを転送する機能を備えており、データ通信の基地局として僻地のインターネットインフラを担うことが可能です。
これにより、ネットインフラの貧弱な地域にもネットサービスの提供が可能となるわけです。
僻地のネット環境を整えるプロジェクトとして、Googleも気球を使ったWi-Fi基地局「Loon」を開発中です。FacebookもGoogleもより多くの人にネットへ接続してもらうことで恩恵を受けるビジネスモデルなので、今後も世界中の空を奪い合う競争は激しくなっていきそうです。
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