オープンソースで家の中のガジェットを自動化するシステム「SkyNet」
By NASA's Marshall Space Flight Center
アメリカアリゾナ州のメサという街にあるHeatSync Labsは、ハッキング専用の機器が置いてあり、いつも地元ハッカーたちでにぎわっています。そのHeatSync Labsで1人のハッカーが、家の中のガジェットや電化製品を自動化するオープンソースのシステム「SkyNet」を構築中です。
SkyNet - Machine-to-machine instant messaging (M2M IM) open communications platform & API for the internet of things.
http://skynet.im/
Out in the Open: Automate Your Home With Your Own Personal SkyNet | Wired Enterprise | Wired.com
http://www.wired.com/wiredenterprise/2014/02/skynet/
HeatSync Labsには、ハッキング機器だけでなく3Dプリンターやレーザーカッター、スマートフォンから送金するとダンスを始める人形まで、ありとあらゆるガジェットが置いてあり、HeatSync Labsのメンバーの1人であるLuis Montesさんは「みんなここに集まって、次は何を自動化できるか考えているんです」と話します。
By Adam Thomas
新しくコードを書いてガジェットを自動化するにあたり、ハッカーたちはサーバーを構築する必要がありますが、ガジェットの自動化に成功したときの興奮は、そのガジェットが便利であるかどうかさえ気にならないほどだそうです。HeatSync Labsによく来るというChris Matthieuさんも、その興奮に魅せられた1人で、自動化に関するあるシステムを作っている最中。
Matthieuさんが開発に取り組んでいるシステムは「SkyNet」という名前で、映画「ターミネーター」シリーズに登場するコンピューターにちなんで名付けられました。
By Meagan
SkyNetは映画「ターミネーター」内でミサイルの発射を自動で制御するシステムとして開発されましたが、Matthieuさんが構築しているシステムはミサイルではなく、さまざまなガジェットをコントロールするもの。インターネットに接続できるガジェットや電化製品をSkyNetにつなげると、ユーザーはSkyNetを介してガジェットに指令を送ることが可能になります。
Matthieuさんは「SkyNetは、ロボットやドローンなどの機械に指示を出すというような使い方の他に、クラウドサービス上で動作している複数の仮想サーバーの管理にも活用できる」と話しています。Matthieuさんによると、SkyNetはオープンソースであるため、Googleが家庭用スマートデバイス市場に参入して注目を集めた家の自動化(ホームオートメーション)よりも、ガジェットや電化製品に細かく指示を出すことができ、カスタマイズ性に優れているとのこと。
By Leonardo Rizzi
すでにTropoという企業が、スマートフォンからボイスコマンドで家庭内のガジェットやデバイスを操作するという目的でSkyNetを使用する予定です。SkyNetを構築中のMatthieuさんは、商用化よりも構築することで頭がいっぱいだそうですが、TropoのようにSkyNetを使用したいという企業が今後増えたら、SkyNetを利用したビジネスについても考えていきたい、としています。
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