SDカードと同じサイズの超小型コンピュータ「Edison」をIntelが発表
現在、アメリカ・ラスベガスで開催中のCES 2014の基調講演にIntelのブライアン・クルザニッチCEOが登壇し、SDカードサイズに収まる超小型PC用の基板「Intel Edison」を発表しました。Edisonによって、ウェアラブルデバイスの普及が大きく加速しそうです。
Intel® Edison Development Board—The SD* Card-Sized Computer
http://www.intel.com/content/www/us/en/do-it-yourself/edison.html
Edisonは、SDカードサイズに収まる基板で、22nmプロセスで製造される低消費電力SoC「Intel Quark」を採用。なお、Quark(素粒子)はその名の通り、Intel Atom(原子)プロセッサより小さいチップで、コアのサイズはAtomの5分の1、消費電力は10分の1で、ウェアラブル端末への搭載を想定して開発されたSoCです。
Edisonは、この小さな基板の中にIntel Quarkの他にもWi-Fiチップ、Bluetooth LEチップを内蔵し、LinuxなどのOSを利用可能です。
CES 2014の会場で実際にEdisonを手に取る様子は以下のムービーで確認できます。
Intel Edison the SD card-sized computer that could turn anything smart - YouTube
こちらがEdison。
厚みもこの通り。たしかにSDカードサイズです。
裏面は、回路の接点がむき出しの状態。
Edisonがどのように利用可能かは、クルザニッチCEOのCES 2014基調講演で明らかにされています。Edisonをウェアラブルデバイスに使う具体的な提案のムービーはこちら。
CES 2014: Intel's new chip embedded into...a baby's onesie? - YouTube
Edisonを片手にプレゼンテーションをするクルザニッチCEO。今から行うのは、赤ちゃんをモニターできるウェアラブルデバイスのデモです。
これはEdisonを利用して作られたセンサーデバイス。
赤ちゃんに取り付けることで、体温が高くないか、呼吸が苦しくないかなど、赤ちゃんの健康状態をモニタリングできます。
計測されたデータは、マグカップ型のデバイスで受信でき、表面のディスプレイで赤ちゃんの状態を簡単に確認できます。このような緑色の笑顔が表示されているときは問題なし。
このプレゼンテーションで赤ちゃん人形が着ていたのは「Mimo」という赤ちゃんをモニタリングする肌着タイプのウェアラブルデバイスで、199ドル(約2万1000円)で2014年1月中に発売される予定です。
Mimo - The Smart Baby Monitor
http://mimobaby.com/mimo/
また、クルザニッチCEOはプレゼンテーション内で、Edisonをベースにしたウェアラブルデバイスのコンテスト「Make it Wearable Challenge」の開催を宣言、さまざまなアイデアを募集し、Edisonの普及を促進させる意向です。
Make it Wearable Challengeの賞金総額は130万ドル(約1億3600万円)で最優秀賞には50万ドル(約5300万円)の賞金が与えられます。我こそは、という人はチャレンジしてみるのもいいかもしれません。
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