10代のFacebook離れが加速しメッセンジャーアプリにユーザーが流出
By Francisco Huguenin Uhlfelder
Facebookのアクティブユーザーは世界で12億人に迫る勢いで増え続けていますが、10代のFacebookユーザーが離れ、メッセンジャーアプリに移行している兆候が見られるとthe gurdianが報じています
Teenagers say goodbye to Facebook and hello to messenger apps | Technology | The Observer
http://www.theguardian.com/technology/2013/nov/10/teenagers-messenger-apps-facebook-exodus
WhatsApp・WeChat・KakaoTalkのようなメッセージを送るアプリケーションサービスが全世界で流行していますが、これらのアプリが流行るほど、Facebookのユーザーが離れる傾向にあるそうです。Facebookは12億人ものアクティブユーザーを獲得し、個人のページにメッセージを書くことや、かわいい動物の写真や、恐怖や驚きを共有することを可能にしました。しかし今やFacebookは日常の面白かったことを共有するようなツールではなく、若い人に言わせると、みんながやっているからやらざるを得ない義務的なツールと化しています。
By Rene van Belzen
WhatsAppのようなモバイルメッセージサービスが2009年に現れた際に、VodafoneやKPNなどの携帯キャリアーは利益を脅かす驚異になると言及していました。実際、こういったモバイルメッセージサービスが流行することにより、2012年には携帯会社のメッセージサービスの収入が230億ドル(約2兆3000億円)減ったと推測されています。このようなアプリは、キャリアの提供するパケットし放題サービスで利用できるので、キャリアの課金型のメッセージサービスとは異なり、キャリアにあまり旨味がありません。Mobile Marketing Magazineによると、WhatsAppは、英国のiPhoneユーザーの半分が使うほど人気のあるアプリで、世界中に3億5000万人のアクティブユーザーがおり、その数はTwitterの2億1800万人を超えています。通信関係のコンサルタント会社Tyntecによれば、ブラジルのスマートフォンユーザーの約90%・ロシアのスマートフォンユーザーの約75%が使用するようなアプリで、特にスペインでは圧倒的な人気を誇り、スマートフォンユーザーの約95%が使用しています。
By Pizzicato eco b&b Pizzicato
WhatsAppは特に欧州の25歳以下のユーザーに人気があり、サービスを使う一部のユーザーはFacebookに疲れ、流出してきた人達です。若い人の言い分としては「ユーザーの個人情報が晒されないので、こういったサービスは好ましい」と回答しています。「私は写真を送ったりコミュニケーションするためにWhatsAppを使うの」とユーザーのNatalie Westさんは言います。それに加え、若者は友達が何をやっているかに対してあまり興味がないので、ますますFacebookを使わなくなっているそうです。また、Facebookにイベントのお誘いがきた場合、それはプライバシーに関わるようなことで、皆に公にする必要性を感じず、Natalie WestさんやそのボーイフレンドはWhatsAppを利用して出欠の返事をするとのこと。彼女たちと同様の理由で、10代を含む若者はWhatsAppを利用するそうです。
By Marc Smith
また、別の流出要因はインターネット上に溢れる自らの手を伸ばして撮ったselfie(自分撮りの写真)です。英国ではInstagramの約50%がselfieとのこと。こういった写真を送る際に、WhatsAppであれば、オンライン上に公開され、残ってしまうようなこともないので、安全です。投稿した写真がサーバーや受信先で閲覧後に消えるSnapchatであれば、なおセキュリティーが安心できるとのこと。
Snapchatを使う10代の中には、sextingに利用する人がいるのも事実で、専門家からはそのことを危惧する声が聞かれます。しかし、現在Snapchatは躍進しているサービスで、シリコンバレーではWhatsAppより高い評価を得ており、20億ドル(約2000億円)~40億ドル(約4000億円)の価値があると言われており、中にはWhatsAppより将来性があると言う専門家もいます。Snapchatの最大の若者への魅力は、メッセージのやりとり以上のことを行わないことにあるとのことです。
By Taehyun Kim
数年前までは日本ではmixi、アメリカではmyspaceが最大のSNSでしたが、どんどんユーザーが流出しており、現在ではFacebookなどにユーザーを完全に奪われています。SNSは移り変わりが激しいメディアなので、Facebookも今の勢いを今後も保ち続けることができるのか気になるところです。
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