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国際宇宙ステーションが外から持ち込まれたUSBメモリ経由でマルウェアに感染

By Chris Christner

IT企業Kaspersky Labユージン・カスペルスキーCEOは、国際宇宙ステーション(通称ISS)がロシア人宇宙飛行士によって持ち込まれたUSBメモリからマルウェアに感染していたことをIBTimes UKのインタビュー内で明らかにしました。

International Space Station Infected With USB Stick Malware Carried on Board by Russian Astronauts - IBTimes UK
http://www.ibtimes.co.uk/articles/521246/20131111/international-space-station-infected-malware-russian-astronaut.htm

カスペルスキー氏は、ISSがマルウェアに感染した時期、および感染による影響について明らかにしませんでしたが、「ときおりISSがウイルスに感染したという報告を受ける」と述べています。IBTimes UKは「感染時期ははっきりしないが、おそらくISSを管理するUnited Space Alliance(合衆国宇宙開発同盟)がISSの全システムをLinuxに入れ替えた2013年5月以前である」と推測。

2013年5月以前、ISS内で使用されていた多くのノートPCはLinuxよりもマルウェアに対して脆弱であるWindows XPを使用していました。カスペルスキー氏によれば、今回のISSがマルウェアに感染した原因とされるUSBは、Windowsを使用しているノートPCで感染した後ISSに持ち込まれたとのこと。マルウェアに感染したUSBが持ち込まれた時、ISSのコントロールシステムは、2013年5月に予定されていたLinuxの導入に先駆けて、Linuxのさまざまな機能をテスト中だったそうです。

By Darren

2008年にはロシア人がISSに持ち込ちこんだノートPCに潜んでいたW32.Gammima.AGワームが恐ろしいスピードでISS内のWindows XP搭載のノートPCに感染する、という事件も発生。カスペルスキー氏は今回発生した事件や2008年の事例を受けて「PCをインターネットにつながないだけでは十分なウイルス対策にはならない」と警告しています。

By itupictures

カスペルスキー氏がインタビュー内で語った内容によると、全マルウェアの半分は中国語で、3分の1はスペイン語とポルトガル語で書かれているとのこと。また、今後の予想として「ロシア語ベースのマルウェアが次世代の脅威になるであろう」と述べています。

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in メモ,   ソフトウェア,   サイエンス, Posted by darkhorse_log

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