腕に付けるだけで快適な体温に調節してくれる装置をMITの学生が発明
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夏は暑くて汗がだらだら出るし、冬になれば寒くてなかなか布団の中から出られない……そんな思いをしなくてすむ世界がすぐそこまで来ているのかもしれません。マサチューセッツ工科大学(以下、MIT)の学生4人チーム「Wristify」が発明した装置は、腕に付けておくだけ外の温度を計測して体温を自動で快適な温度に調節してくれるとのことです。
Wristify
http://wristifyme.com/
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‘Cool’ invention wins first place at MADMEC - MIT News Office
http://web.mit.edu/newsoffice/2013/madmec-design-competition-1017.html
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この体温調節リストバンドは、空気と肌表面温度をモニターして「暑い」や「寒い」という信号を手首に送ることで体温を快適な温度に保つ、という装置。MITの学生4人チームWristifyが開発し、今年のMADMECにて一等賞を獲得、1万ドル(約98万円)の賞金を勝ち取りました。
そもそもMADMECとは、MITのDMSEが主導し、BPやSaint-Gobain、Dow Chemicalなどの企業がスポンサーを務めるコンペティション。1年に1度行われ、今年で7度目の開催を迎えました。
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By Scott Beale
このコンペでは学生が3~5人集まり1つのチームを構成、各チームはコンペティションのお題に沿った製品のプロトタイプを作成します。作成用の資金として各チームには1000ドル(約9万8000円)が配られます。6月にプロジェクトがスタートしてから毎月チェックが行われ、それぞれのチームのプロトタイプを徐々に形にしていきます。この開発の途中段階でWristifyは、人間の肌はちょっとした刺激にも非常に敏感で、体温はすぐに変化し、その変化は体全体にまで及ぶという発見をします。
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この現象を利用して体の一部に毎秒0.1C(クーロン)以上の負荷を与えることで、全身の体温を上げたり下げたりすることが可能ということも判明。Wristifyはこれらの発見を基に15個のプロトタイプを作り、ついにリチウムポリマー電池1本で8時間駆動可能なリストバンド型のプロトタイプを完成させます。このプロトタイプは毎秒0.1~0.4C以内の電荷を発生させ、本体の熱を放熱するための銅合金製のヒートシンク、さらにヒートシンクに送られた熱パルスの強さや持続時間を管理する自動化コントロールシステム、外の温度を測定してそれにしたがって体温を調整するために必要な温度計などのパーツから成ります。
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現在アメリカで消費されるエネルギーの16.5%が冷暖房に利用されているとのことですが、Wristifyの体温調節リストバンドにより完璧に人間の体温調整が可能になれば、冷暖房に使用されるエネルギー消費量を大幅に減らせる可能性もあります。
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in ハードウェア, サイエンス, Posted by logu_ii
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