3Dプリンターで安く高度なロボット義手を作る「Open Hand Project」


Open Hand Projectは手足を失った人がより簡単にロボット義手を入手できるようにする、という目標を持ったオープンソースプロジェクトです。このプロジェクトの成果として完成したロボット義手「Dextrus」は、3Dプリンターを使って作成可能で、制作費用は1000ドル(約10万円)以下ながら卵をやさしくつかんだりペンを指先で把持したりすることが可能な高性能ロボット義手となっています。

Dextrus | Open Hand Project
http://www.openhandproject.org/dextrus/

3ders.org - Making advanced prosthetic hands for under $1000 using 3D printing | 3D Printer News & 3D Printing News
http://www.3ders.org/articles/20130905-making-advanced-prosthetic-hands-for-under-using-3d-printing.html

Open Hand Project Indiegogo Campaign - YouTube


これがDextrus。筋肉の代わりに電動モーター、腱の代わりにスチール・ケーブルを利用し、さらに骨の代わりに3Dプリンターでプラスチックパーツを生成、そしてそのプラスチックパーツを覆うラバーコーティングが人の肌の役割を担う、というロボット義手です。


最先端のロボット義手に使われるチタンやカーボン繊維素材を使用せずに、3Dプリンターで出力されたABS樹脂のパーツを利用、これにより大幅なコストダウンに成功したとのこと。


さらにDextrusは簡単にパーツを交換できるように設計されています。


そして全てのパーツは電子機器によりコントロールされ、全体が自然な動作を行えるように設計されているようです。


Dextrusは2つの筋電計を貼り付けて身体の信号を読み取ることで義手を操作します。


製作者はイギリスのブリストン在住のJoel Gibbardさん。


Dextrusはさまざまな形状のものを優しくかつしっかりとつかむことが可能となっていますが、これはDextrusのそれぞれの指にケーブルが通っており、関節から先端に至るまで細かく動作することができるから、とのこと。


卵をつかんだり……


カバンを持つことも可能。


さらに、指1本1本が個別に動作可能であり、動作を遮るものを感知することも可能なので、クレヨンを感知して……


つかみます。


手を離してもしっかりと把持。


そして指先を動かしてクレヨンを移動させるという器用な動作も可能。


Dextrusは既存の補綴(ほてつ)に接続することが可能なので、接続のために何かしらのカスタムを必要とはしません。


「この腕をつけていることは誇らしいし、私に自信を与えてくれます」と言うのは、2年前に髄膜炎で腕を無くしてからDextrusのテストを行っているコックのLiam Corbettさん。


計算結果や実際のテストから、Dextrusはリチウムイオン電池で8時間から12時間動作可能、とのこと。


なお、このOpen Hand Projectは現在Indiegogoにて出資を募っており、記事執筆中の段階で650ドル(約6万5000円)の出資でロボット義手Dextrusとバッテリー充電器、筋電計と100個の交換用電極を入手することができるプランが残り9枠となっています。


なお、このプロジェクトの出資期限は現地時間で10月9日午後11時59分となっています。

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