1週間で組立られお財布と環境に優しい北欧デザインの小型ログハウス
収入の少ない学生時代は、なるべく安いところに住みたいものですが、あまりランクを落としすぎるとお風呂やトイレなど生活に不可欠な設備がないアパートになってしまいます。そんな学生の悩みを解決する経済的で環境にも優しい木製住宅を作るプロジェクトが「These Tiny Wooden Houses Are The College Dorm Of The Future」です。
1 | These Tiny Wooden Houses Are The College Dorm Of The Future | Co.Exist | ideas + impact
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誰でも広くて大きな家に住みたいものですが、住宅費は一般的に生活費の中で最も高額です。安価なだけの住宅ならどこにでもありますが、トイレなどの重要なエリアを確保する必要があります。そこで、建築会社であるTengbomは、学生でも余裕で持つことができる経済的な「キューブ」を作るプロジェクトを2007年から進めています。
キューブには、トイレはもちろんのこと、大きなキッチンも取り付けられており、パティオとアーチ型のベッドも設置されています。現在の試作品はこれまでのフィードバックにより改良を重ねてデザインされており、通常のスウェーデンの家賃の半額ほど。キューブは再生可能な木材で建築され、1家屋あたりの二酸化炭素排出量を減少させ、それぞれのキューブの表面積は小さいため、輸送コストを最小に抑えることが可能。また、キューブの内部は冬の季節でも寒さを感じにくく、ソックスを履かなくても大丈夫なほど。
「スウェーデンでは学生住宅はかなり不足しており、建築日数が少なく、資金効率の良い、高品質な建物を社会が必要としています」とTengbomの建築家であるリンダ・カマラさんは言います。スウェーデンの住宅規制法では、学生アパートは最小で25平方メートルまでと決まっていますが、ルンド大学で学生のために設計されたTengbomのキューブは初の例外として認められました。
カマーラさんは「集成材で建てられたキューブは一般的な家屋に比べて、気候面でも十分なレベルであり、試作品の最終版は少なくとも100年間住むことができます」と述べています。キューブはIKEAのような1つのフラットパックで建築予定地に到着し、組み立てるために1週間ほどしかかかりません。カマーラさん率いるTengbomのチームは、2014年に8つのブロック内に22戸のキューブが建つ「ミニ・ヴィレッジ」をテストとして公表する予定で、彼女の計画では、将来、スウェーデンの大学のキャンパス内に小さな町が作られるとのこと。
勉学に勤しむ学生のために製作が進められているキューブは、小ささが気にならなければ学生でなくても住んでみたくなってしまいそう。なお、キューブの試作品は、スウェーデンのヴィルセルム博物館で12月8日まで展示しています。
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