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中国のラブドールメーカーが「大人のおもちゃにAIを統合することで売上が30%伸びる」と予想


中国のラブドールメーカーである「WMDoll」の創設者リュー・ジャンシァ氏が、ラブドールにAIを統合することで「ユーザーエクスペリエンスが向上し、売上が急増する」と発言しました。ラブドールにAIを統合することで、売上は30%増加すると見込まれています。

Chinese sex doll maker sees jump in 2025 sales as AI boosts adult toys’ user experience | South China Morning Post
https://www.scmp.com/tech/tech-trends/article/3298783/chinese-sex-doll-maker-sees-jump-2025-sales-ai-boosts-adult-toys-user-experience


WMDollは中国の広東省南部にある中山に拠点を置く大人のおもちゃメーカーです。同社の発表した最新ラブドールシリーズの「Metabox」は、ChatGPTのような生成AIサービスを支える技術である大規模言語モデル(LLM)が統合されています。

Metaboxは、各ラブドールからの情報を処理するため、データセンターにホストされているクラウドコンピューティングサービスと接続。Metaboxでは、MetaのオープンソースのAIモデルであるLlamaなどのLLMを採用しているため、微調整も可能で、どんな地域でも展開できるそうです。WMDollはラブドールとAIの統合について、「おおむね良好」というフィードバックを受けているそうです。

ジャンシァ氏は香港メディア・South China Morning Postに対して、ラブドールとAIの統合について「ラブドールがより反応し、インタラクティブになることで、ユーザーにより良い体験を提供できます」と語りました。


South China Morning Postは「次世代のラブドールは、顧客満足度を向上させるためのイノベーションに対する業界のオープンマインドなアプローチを反映しています。それに対して、従来のラブドールは単純な反応に限られ、人間と関わるために必要な表現力に欠けているそうです」と報じています。

ジャンシァ氏はOpenAIが2022年11月にChatGPTをリリースし、世界中でAI関連の投資の波を引き起こした直後から、「ラブドールにAIを活用できないか」を模索し始めたそうです。WMDollは1年間の開発期間を経て、2024年にMetaBoxのプロトタイプ100台以上を北米および欧州の顧客向けに提供しています。


MetaBoxはシリコンあるいは熱可塑性エラストマーを使った柔らかな肌や性器を持っており、触れるとさまざまな音を出します。AIを統合した最新のMetaBoxはさらに賢く、8つの異なる性格を選択することで、ユーザーと会話を行うことができるそうです。

WMDollのラブドールは記事作成時点では1500~2000ドル(約22万7000~30万3000円)で販売されていますが、AI搭載モデルは100~200ドル(約1万5000~3万円)ほど高く販売される予定で、ジャンシァ氏によると使用料として毎月料金を請求することとなるそうです。


なお、WMDollはプライバシー関連の懸念に対処するために、ユーザーがAIをクリックするだけでアーカイブされたデータを削除できる機能を実装しています。また、ジャンシァ氏は「すべてのデータはラブドールが使用されている地域にローカルに保存されており、WMDoll本社からアクセスすることはできません」と言及しています。

ジャンシァ氏によると、中国発のAIモデルであるDeepSeekはイタリアなどの一部の国でサポートされていないため、「導入を検討中」だそうです。

WMDollのラブドールはAngelKiss、Galatea、JKDoll、Jinsandollという名称で販売されており、売上の約90%は中国本土以外からの売上だそうです。South China Morning Postによると、WMDollのラブドールの出荷はアメリカへの輸出が約半分を占めている模様。

なお、WMDollはAIを搭載していない大人のおもちゃがLLMにアクセスできるようにするウェアラブルデバイスの開発に取り組んでおり、スタートアップのMind with Heart Roboticsと提携し、まばたきや笑顔など、本物そっくりの表情を持つ人形を開発中だそうです。

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in メモ, Posted by logu_ii

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