iPadが仕事で使えるか、実際に1週間仕事のメインで使用した結果
By nate bolt
タブレットは2013年の第2四半期において全世界で約5170万台売れており、2012年同期と比べると43%も増加しています。驚異的な勢いで出荷台数を伸ばすタブレットですが、ビジネス用途で使用する人は今後も増え続けるのでしょうか?というわけで、iPadのビジネスとの相性を確かめるべく、AnandさんがiPadを1週間仕事のメインで使用してみるという実験を試みています。
Ink — Experiment: To work primarily on an iPad for a week
http://blog.inkmobility.com/post/58068032644/experiment-to-work-primarily-on-an-ipad-for-a-week
実験に使用するのはiPad(第3世代)で、主に行う業務はEメール・電話会議・プロダクトマネジメント・デベロッパーへの啓発活動・人材採用。使用するアプリはGmail・Dropbox・カレンダー・Google ドライブ・Webex(オンラインミーティング)・Hip Chat(社内チャット)・Confluence(社内Wiki)・Jira(開発プロジェクト・バグ管理)・Evernote・Linkedinなどで、「可能な限りノートPCを使用しない」「iPadで作業する上で感じたストレスを記録」「発生した問題と解決法の確認」というルールに沿って実験は進められました。
◆1日目
iPad(第3世代)は携帯性に優れており、外出時に便利だと痛感。
◆2日目
Google ドライブのドキュメントを編集時、表が表示されないという問題が発生。Google ドライブから表のURLを取得することは不可能であり、解決するためにはブラウザを起動してGoogle ドライブにアクセスしなければならなかったとのこと。
◆3日目
顧客からのフィードバックをSyncの機能を使用して共有しようと試みましたが、Eメール・Google ドライブ・Jira内の検索がうまくいかず、最終的にノートPCで作業をするはめに。
◆4日目
Webexを使用してミーティング中に、ファイルの共有はうまくいったが、デスクトップを共有することに失敗。
◆結果
iPadで仕事をしていると、処理できない仕事がたまり、明らかに作業スピードが低下。結局実験開始から5日目にはノートPCに移行するはめになりました。
iPadで作業している間にはさまざまな問題が発生、その内訳は「編集できない」が27%、「バグ・クラッシュ」は22%、「検索できない」が20%などで、問題を解決するために結局ノートPCで作業をすることになったのは全体の61%もありました。iPadのアプリケーションはデスクトップバージョンに比べると、機能が明らかに不足しており、頻繁にクラッシュしたとのこと。
上記の図は、問題が発生した10個のアプリケーションの種類を「使用頻度」と「専門性」について表示したものです。円の中心に向かうほど使用頻度は高く、外側に向かうほど専門性が高くなっています。問題が発生したアプリの中でも「Eメール」「カレンダー」「コンタクト」は専門性が低いものの使用頻度が最も高くなっています。不思議なことに、iPad上で使用頻度の低かった「編集」「ビューワー」「検索」に関するアプリケーションなどは、ノートPCで最も使用頻度の高かったものとのことです。
Anandさんによると、「iPad上でのタスクは、複数のアプリケーションを使用することによって処理できますが、複数のアプリケーションを行き来しながら作業することはとても難しかった。一部のユーザーから批判されていた、物理キーボードがないことやスクリーンの大きさを考慮しなければ、iPadを使用して仕事をする上で問題になってくるのは、アプリケーションのクオリティーとアプリケーション間のデータ交換である」とのことです。
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