年数日だけ不定期にオープンする幻のラーメン店「豚の骨」のとんこつラーメン試食レビュー
6月15日と16日の2日間、奈良県の大和郡山市にある無鉄砲がむしゃらの店舗を利用し、代表の赤迫重之氏が切り盛りする「豚の骨」が営業されました。営業時は毎回大変長い行列ができ今回は去年の7月以来の約1年ぶりの営業。無鉄砲グループは関西に5件、関東に2件と海外にも店舗をかまえておりイベントとして全国のマルハンや百貨店の催事場などでもラーメンを出し幅広いファンを獲得していますが、代表の作る豚の骨のラーメンは年に数回しか営業しない奈良のお店でしか食べることができないので気合いを入れて並んできました。
無鉄砲
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店舗に到着。普段は「無鉄砲がむしゃら」として営業していますが、「豚の骨」になるのは不定期ということもあってか開店前から行列ができていて、テレビ局も取材に来ていました。
のれんはこの時だけは「豚の骨」のものに変更されます。
ちょうちんも豚の骨のものに。
駐車場には奈良県外からのナンバーがたくさん。さすがに関東ナンバーの車までは見かけなかったものの……名古屋や……
島根など、かなり遠方から来ているお客さんも。
無鉄砲グループのトラックも来ていました。
実際に行列に並んで待ってみたところ、開店時にはだいたい100人を超えるぐらいの行列になりました。どれぐらいの長さだったかというのは以下のムービーを見れば分かります。
豚の骨の行列に並んでみた- YouTube
11時に開店した後、列が動き始めましたが、ラーメンを2種類以上食べたり替え玉をする人が多いこともあってか、流れはゆっくり。
行列で待っていると、店外にスープを煮込むのに使っているものなのか、羽釜を発見。
行列に並んでいると店員さんがやってきてオーダーを取るので、いったん店内の券売機で食券を購入。購入後は再び列に戻って、食券を握りしめて順番を待ちます。「無鉄砲」グループではオーダー時にこってりやあっさりなども選べますが、「豚の骨」では代表が作っているのでスタンダードで注文して欲しい、とのことでした。
食券販売機まで到達しました。
いよいよ入店。厨房奥にいるヒゲを生やした人物が赤迫代表で、活気のある声が響いて店員さんがキビキビと動いていました。
席に座ると15周年記念のせんべいが渡されました。こちらは東京都内で人気を誇るサイフォンで鰹出汁を取る魚雷というお店の3周年記念の時に渡されたせんべいと非常に似ています。先着30名でもらえる限定のTシャツは朝7時半頃までに並んだ人がゲットでき、それ以降の人にはせんべいが配られていたようです。
黄色い食券を持って席でとんこつラーメンを待ちます。
席に座ると、まず目に入ったのは激辛高菜の入った壺。
他にはにんにくしょうゆ・ごま・紅ショウガなどが置かれており、代表が修行していた九州ラーメンの影響を色濃く感じます。
高菜は「激辛」を名乗るだけある辛さでした。博多にはラーメン提供前に高菜を食べると帰らされる「元気一杯」という店がありますが、「豚の骨」では帰らされるということはありません。
待つこと10分ほどで「とんこつラーメン(税込700円)」が到着。
トッピングはのりと青ネギ
青ネギの下にはメンマ
薄く切られたチャーシューが3枚ほど乗せられています。
スープは尋常ではない量のとんこつが溶け込んだしょうゆ味のとんこつスープ。食べてみます。
通常の無鉄砲で出されている濃厚なしょうゆ味のとんこつラーメンのベースはそのまま、スープの旨味が増しているのにマイルドで口になじんでくる味わい。このとんこつの「濃さ」がハンパではなく、どろどろしながらも油のくどさが感じず、とんこつと水のみを使い営業中にとんこつを足し続け、ダシが抜けたとんこつを抜くという高回転な店だからこそ提供できるスープ。それをこの特殊な製法のスープ作りを一番知っている赤迫代表が作っているので全国でも有数のレベルの豚骨スープのはずです。しょうゆもほのかに香り、スープとやや太めの麺との相性も抜群。
チャーシューは薄めで不格好ながら豚の旨味がしっかり残っており、かみ応えはないものの豚の味をしっかり感じられます。
青ネギがとんこつスープとの相性も抜群。
あっというまに麺を食べ終わりました。豚の旨味がこれ以上ないほど濃縮し、旨味が口に押し寄せながらも口にちょうど良くなじんでくるラーメンは唯一無二。
豚の骨は年に数回だけ不定期に営業されるお店で、その営業日の告知は1週間ほど前に行われ、いざ営業日になると長いときには3時間以上も並ぶという、とてもハードルが高いお店ですが、コアなラーメンオタクにも評価され、二郎や天下一品と同じように「ムテ信者」と言われる熱狂的なファンが付くようなお店なので、ラーメンが好きな人はディズニーランドの行列に並ぶような覚悟で並んでみるのもいいかもしれません。ちなみに無鉄砲の通常営業時も奈良、大阪ともに行列ができることが多いですが、お持ち帰りであれば並ばずに買うことができます。
次に「豚の骨」がオープンするときには、ぜひ限定の「豚にぼラーメン」も食べたいところです。
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