Googleのビルに外部からアクセス・制御できる脆弱性、管理者パスワードも判明
産業用制御システム(ICS)の脆弱性を調査するプロジェクトを行っているセキュリティ会社Cylanceがオーストラリア・シドニーにあるGoogleのビル管理システムにハッキングし、ビルの水道や電気、ガス、空調といった設備がインターネット経由で外部から制御可能であったことを示しました。
Cylance Tech Blog | Google's Buildings Hackable
http://cylance.com/techblog/Googles-Buildings-Hackable.shtml
オーストラリア・シドニーにあるGoogleのオフィスWharf 7はこんな感じ。
Googleはビルの管理システムにTridium社のNiagaraソフトウェアプラットフォームを使用しており、通常、電気・ガス・水道や空調といったビルの設備管理を行うには管理者パスワードが必要になります。
Cylanceは、ネット上で発見したGoogleの使っているNiagaraデバイスを調べ、プラットフォームのバージョンが少し古くなっているのを発見。カスタム版のエクスプロイトを使って同デバイス上の「config.bog」ファイルを入手しました。config.bogファイルはシステムの設定を含むだけではなく、システムを利用しているユーザーすべての名前とパスワードが含まれていたとのこと。
以下の画像がそのconfig.bogファイルの断片。管理者のパスワードが記述されていることがわかります。
ファイルにアクセス後、Cylanceはユーザーすべてのパスワードを管理者権限で復号。結果、やりたい放題に。
そしてGoogleの管理システムを掌握したも同然と言える状態へ。
フロアの空調などの配線図、エネルギーメーターやアラームといったビル管理機能へのアクセスが可能になったそうです。
こちらはビル三階にある空調・水道の配線図。
カナヅチのアイコンと一緒に書かれた「AfterHoursButton」は何のボタンかわからず、不安だったためテストを行わなかったそうです。
rootアクセスも可能だったのですが、それは行わなかったとのこと。
Googleには脆弱性報酬プログラム(VRP)という制度があるのですが、Cylanceはテスト後VRPにこの問題を報告。Googleはすぐに同システムに接続できないよう対処したとCylanceのブログには記載されています。Tridium NiagaraはシステムをWebブラウザから管理できるのが特徴で、世界の企業や空港、ホテルなどでも使われているもの。類似のシステムを使用している企業なども多く存在し、プロジェクトの途中段階であるCylanceはすでに2万5000件以上もこのようなシステムに直面したのことです。Googleでさえハッキング被害にあう可能性があったのだから、他の企業が被害にあう可能性も十分にあると考えられるとしてCylanceは警告しています。
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