メモ

GPSなしでのナビを実現する超小型チップをDARPAが開発

By Walt Stoneburner

カーナビゲーションシステムや航路表示・写真の撮影位置記録などGPSは広く活用されていますが、GPS用の衛星が不調で使えないとなかなか面倒。「初めての土地なのに目的地が分からなくなる」というだけで済めばいい方で、これが軍事行動中であれば目も当てられません。そこでDARPA(国防高等研究計画局)が、GPSが利用不可能なときにナビゲーションを支援するチップを開発しました。

2013/04/10 Extreme Miniaturization: Seven Devices, One Chip to Navigate without GPS
http://www.darpa.mil/NewsEvents/Releases/2013/04/10.aspx



チップは時間慣性計測ユニット(Timing&Inertial Measurement Unit:TIMU)を硬貨の上に置けるほど小型化したもので、中には3つのジャイロスコープと3つの加速度計からなる6つの慣性計測ユニット(IMU)と非常に精密なマスタークロックを搭載しています。

あるA地点からB地点までのナビゲーションするのには「方位」「加速度」「時間」の3つの情報が重要になってきますが、このチップは3つの情報を同時に測定することが可能。

By kevincole

6つのIMUは層状になっていて、その間隔は人間の髪の細さとほぼ同じ50ミクロン。それぞれのレイヤーには異なる機能が与えられていて、全体はケイ酸でできています。

「ケイ酸ぐらいの硬度と性能がなければこれだけのユニットを小型で作り上げることは難しかっただろう」とはプログラムマネージャーのAndrei Shkelさん。「結果として、TIMUは様々な任務に投入しても問題のない小ささと頑丈さを持ち合わせることになりました」

用途としては、GPSが一時的に利用不可能だったり利用可能な範囲が限定的だったりしたときのサポートとして使うことが考えられており、あくまでGPSの補助的な役割が期待されていますが、将来的には性能の向上により、GPSがバックアップ用途で用いられるようになるのかも。

By ell brown

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in メモ,   ハードウェア, Posted by logc_nt

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