4+1コアCPUと60コアGPUを備えたTegra4i搭載のNVIDIA製スマホ「Phoenix」フォトレビュー
NVIDIAの新型CPU「Tegra4i」を使用して端末を製作するメーカーの参考のためにNVIDIAがリファレンスモデルとして開発したスマートフォンが「Phoenix(フェニックス)」です。今回はその端末やプロセッサーの詳細をMWC2013に出展中の同社から聞くことができたのでレポートします。
How Phoenix, the Tegra 4i Reference Phone, Will Bring Awesome Features to the Mainstream
http://blogs.nvidia.com/2013/02/how-phoenix-the-tegra-4i-reference-phone-will-bring-awesome-features-to-the-mainstream/
NVIDIAブースの外観はこんな感じ。
2013年2月現在、同社の最新型のスマートフォン・タブレット向けプロセッサーには2種類があります。ハイエンド向けの「Tegra4」は4+1コアのCPUと72コアのGPU、LTEモデムを備えておりサイズはやや大きめ。一方、メインストリーム向けの「Tegra4i」は4+1コアのCPUと60コアのGPUを備え、LTEモデムとも統合された小型の作りになっています。
「Tegra4」と「Tegra4i」の両方に共通する特徴としては高速なウェブブラウジングやHDRビデオ撮影、「TegraZoneゲームス」への対応、LTEモデルの搭載などが挙げられています。
競合のプロセッサーに比べて、より少ない面積で高いパフォーマンスを上げられるため端末の小型軽量化にも貢献できるとのこと。
「ゾンビドライバーTHD」をプレイした場合、「Tegra4」端末では前モデルの「Tegra3」端末(左)ではできなかった影の表現などが可能になり、より立体感のある画面になっています。
プロセッサーを配置した基板は以下の通り。左が「Tegra4」で右が「Tegra4i」です。
「Tegra4i」を内蔵したNVIDIA製リファレンスモデル「Phoenix(フェニックス)」と重ねて見るとこんな感じ。
端末の外観は以下の通り。
裏面。
NVIDIAのロゴ。
1300万画素のリアカメラを搭載。
側面。
上部。
下部。
iPhone 5と比べるとこんな感じ。
成人男性の手で持ってみたところ。
「Tegra4」と「Tegra4i」搭載端末で新たに可能となる機能の1つがフルHD(秒間30フレーム)でのHDRビデオ撮影となっているので、ブースではそのデモが行われていました。
HDR撮影時のライブビュー画面は以下の通りで、未使用の場合(右)とくらべてHDRに対応した右側の画面では光の当たった背景の山も陰になっている手前の家もしっかりと見ることができています。
現状市場で販売されているデバイスでのHDR撮影時に被写体がブレたようになり重なった状態で表示されてしまうことがありがちです。。
ところが「Tegra4」と「Tegra4i」であれば、こんな感じで見たままに撮影が可能。
実際にどんな感じのライブビュー画面になっているのか、というのは以下のムービーで見られます。
「Tegra4」搭載端末のHDR撮影デモ - YouTube
さらに、タッチして指定した対象にピントを合わせ続ける追尾フォーカス機能も搭載。
実際に追尾フォーカスを使用している様子は以下のムービーでチェックしてみてください。
「Tegra4」搭載端末の追尾フォーカス機能はこんな感じ - YouTube
というわけで、記事作成時点ではまだ「Tegra4i」搭載端末の発売は正式にアナウンスされていませんがリファレンスモデルの提供を受けた各メーカーが順調に開発を行えれば、2013年後半には日本でも購入できるようになるはずです。
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