FBIが暗号化メッセージアプリ「Signal」の削除済みメッセージを復元することに成功、iPhoneの通知データベースにメッセージが残っていた

2025年7月にテキサス州アルバラードにある移民・税関捜査局(ICE)の拘留施設で警察官が首を撃たれた事件の裁判において、FBIが暗号化メッセージアプリ「Signal」のメッセージの復元に成功していたことが判明したとIT系ニュースサイトの404 Mediaが報じました。
FBI Extracts Suspect’s Deleted Signal Messages Saved in iPhone Notification Database
https://www.404media.co/fbi-extracts-suspects-deleted-signal-messages-saved-in-iphone-notification-database-2/

FBI used iPhone notification data to retrieve deleted Signal messages - 9to5Mac
https://9to5mac.com/2026/04/09/fbi-used-iphone-notification-data-to-retrieve-deleted-signal-messages/
事件の被告の一人であるリネット・シャープはテロリストへの物的支援を行った罪で有罪を認めており、その関連裁判の中でFBI側がリネット・シャープのiPhoneで受信したSignalのメッセージの内容を復元できていたことが明らかになりました。
裁判に提出された証拠資料によると、Signal自体はiPhoneから削除されていたものの、Signalでメッセージを受信した際の「受信通知」が内部メモリに保存されており、残っていた通知データからメッセージを読み取ったとのこと。一方、通知データベースに保存されない送信メッセージは復元できなかったとされています。
Signalの設定には、受信通知経由でメッセージの内容を読み取られるのを防ぐため、通知でメッセージを表示しないようにする設定が存在していますが、シャープ被告は設定を有効にしていなかったためメッセージデータが読み取られてしまったとのこと。

なお、iOSのプッシュ通知に使用されるトークンはアプリが削除されてもすぐには削除されないとのこと。サーバー側は最後に通知を送信してからアプリが削除されたかどうかを知る方法はなく、通知の送信を継続する可能性があり、通知を表示するかどうかはiPhone側で判別しているそう。
FBIが正確にどのような方法でメッセージを復元したのかは明らかになっていませんが、今回の件を報じたApple専門ニュースサイトの9to5Macは「デバイスのバックアップから法執行機関向けの市販ツールを使用して情報にアクセスしたのではないか」と推測しています。
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