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シャープ、希望退職者を2000名募集したら2960名も集まり締切りを前倒しに

By Philippe Santini

シャープが2012年8月28日に公表した「希望退職の募集」の結果が明らかとなりました。予想以上に希望退職者が殺到したため、募集期間本来の締め切り日を待つまでもないという結果になっています。

「希望退職の募集」の結果及び特別損失の計上に関するお知らせ | ニュースリリース:シャープ
http://www.sharp.co.jp/corporate/news/121120-a.html


そもそもシャープが募集した希望退職者の人数は2000名程度となっており、募集期間は2012年11月1日~2012年11月14日となっていたはずなのですが、募集の結果、なんと2960名にも達してしまい、11月14日よりも前の11月9日には募集を締め切るという事態になっています。

今回の希望退職者が退職するのは2012年12月15日となっており、希望退職の募集に伴い発生する費用は合計で約253億円だそうです。


なお、同じようにして早期希望退職者を募集したNECと比較してみると、NECの場合はグループ全体で「1万人規模の人員削減」を掲げ、結果的には正社員2393名が希望退職に応募という結果で、目標の1万人には届いておらず、挙げ句の果てに以下のような「特別転進」という名の退職強要を行っていたことが明らかとなっています。

私はこうして退職を強要された/NECリストラ 面談一問一答メモ
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik12/2012-10-09/2012100906_01_0.html

1回目(45分間)

 上司 今の職場で今のまま業務を続けてもらうのは難しい。特別転進(退職)を真剣に考えてほしい。

 男性 残って今の仕事を続けたい。

 (以上の会話の繰り返しが続く)

 □翌日、労組に相談する(役員が対応する)

 役員 今回の面談はアドバイスをもらう場だ。自分に何が足りないのか、どうしてほしいのか、どうすれば今の職場で仕事を続けられるのか聞いてみればいい。

さらに2回目でも90分間同様のことが繰り返され、3回目の40分間の面談翌日に「不安や不眠などの症状で初めて心療内科に行く。適応障害と診断される」という結果になったものの、さらに執拗に4回目では30分間も「今の職場で今のまま仕事を続けてもらうのは難しい」、5回目では50分間も面談が行われ、以下のようなやりとりに。

 上司 今の職場で続けて仕事をするのは厳しい。それを踏まえた上でもう一度聞く。今の考えを話しなさい。残る覚悟があるのか。

 男性 覚悟はあります。だから今の職場に残ります。

 (仕事への熱意などを話す。2回目の面談で答えた内容と同じ)

 上司 こういう話をしているのに、なぜ熱意を語るのか?

 男性 NECが好きだからです。反省すべきは反省し、今以上の仕事をしたい。

 上司 好きだからというのは迷惑だ!

 (絶句する。略)

 男性 面談の回数が多過ぎる。もうやめてくれ。

 上司 会社からは何度やっても良いと言われている。法的にも問題ない。意思の確認をしているだけだ。

 男性 何回も辞めないと言っている。

 上司 (退職)施策の内容を理解していないようだ。理解するまで面談する。

さらに6回目は45分間の面談で「今の職場で今まで通りの職務を続けてもらうことは厳しい」という言葉が繰り返され、7回目の30分間・8回目の30分間・9回目の15分間・10回目の60分間もほぼ同じ、そしてついに11回目。

 ▽上司と、その上役の計2人が面談相手

 上役 残れないよ。残れると思った?

 男性 可能性はあると思っていました。あいまいな表現だったから。

 上司 今の職場で今のまま仕事を続けてもらうのは難しい。

 上役 表現を柔らかくしているだけで、ここにはいられないよ。

 (沈黙。本人はうつむいていた)

 上役 どうした?

 (涙が流れていた)

 上役 繰り返しになるが、今の職場にはいられないよ。

このような執拗な「特別転進」が行われるよりはマシなのかもしれません。

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in メモ, Posted by darkhorse

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