アート

80万円分の50ドル札で作ったインクと純金の注射器セットで強欲を治療する「The Cure For Greed」


個人的な意味や社会的な意味での「強欲」を調査するための意見交換のきっかけになれば、と作られたアイコン的なオブジェクトが「The Cure For Greed」で、24金製の注射器と1万ドル(約80万円)分の50ドル札から抽出した5mlのインクがセットになっています。

The Cure for Greed - Diddo - Artist & Designer
http://bydiddo.com/The-Cure-for-Greed

注射器とインクは木目調の木箱に入っています。


パカっと箱を開けてみると……


針の先まで24金で作られた注射器。


そして50ドル札から抽出された5mlのインクが。


ラボっぽいところでインクの抽出作業が行われたようです。


ということで、約80万円分の50ドル札から5mlのインクを作り出す様子は以下のムービーから。

The Cure for Greed - The making of on Vimeo


束になって重ねられているのは……


50ドル札です。


これを手に取って……


シュレッダーにかけます。


ぱらぱらとシュレッダーの下に元50ドル札の紙くずが落ちていきます。


落ちた紙くずを集めて……


ミキサーに詰め込んでいきます。


ぎゅうぎゅう


しっかりとフタをして……


スイッチをオン。


しばらくして、フタを開けると……


こんな感じに、紙くずはふわふわの粉末状になっていました。


それをふるいの中に入れて……


ぱらぱらと細かい粉を下に落としていきます。


ふるいの下に置いたお皿には灰色の粉が積もりました。


シュレッダーの刃についた粉もハケで丁寧に取っていきます。


これで、材料はそろいました。


すりばちの中にインクのもととなるトロリとした液体を注ぎ……


さらに先ほど50ドル札から作った粉を追加。


すりこぎでゴリゴリしていきます。


しばらくすると、トロっとした真っ黒の液体ができあがりました。


これをフラスコに移し、火に掛けます。


中の液体がぐつぐつと沸いてきました。


フラスコを火から下ろします。


容器に移すと……


こんな感じ。


さらにそれをインクのボトルに移し替えて……


しっかりとフタをします。


完成。


これを専用のケースに横たえると……


24金製の注射器と80万円のインクセットができあがりました。


なお、人間の持つ「強欲」という性質は「堕落と邪悪さの根源だ」と言われる一方で、「人間が地球に適合し、進化を成功させてきたカギ」とも言われており、実際のところ強欲の正体が何なのかはわかっておらず、DNAに組み込まれた不変のアルゴリズム、つまりすぐに悪化する環境を変えようとする生存本能とも解されるし、文化的な報酬システムに対する感情の反応、あるいは恐怖に基づく私たちの本性の闇の部分とも言われており、だからこそその場しのぎではなく、根本的に強欲を治療し、より人間らしくなろう、という願いによって作られたのがこの「The Cure For Greed」というわけです。

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in 動画,   アート, Posted by darkhorse_log

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