デスクトップPCよりノートPCの方が壊れにくいことがMicrosoftの100万台調査で明らかに
By Sarabbit
MicrosoftがWindowsのエラー報告システムによって送られてきたデータの分析を行ったところ、デスクトップPCよりもノートPCの方がハードウェア障害の発生率が低いという結果が出ました。このほかにも分析結果は多岐にわたっており、CPUを通常運用するのとオーバークロック運用するのではどちらのほうが寿命が長持ちするのか、反対にアンダークロックするとどうなるのかなど、面白い結果が出ています。
(PDFファイル)Cycles, Cells and Platters: An Empirical Analysis of Hardware Failures on a Million Consumer PCs
Microsoft analyzes over a million PC failures, results shatter enthusiast myths | ExtremeTech
Microsoftは「デスクトップPCとノートPCの比較」において、その他の要因の影響を省くため、CPUをオーバークロックしているPCやノーブランドPCを省いてデータを抽出しました。累計CPU時間(TACT、プロセスがCPUを使用した時間の合計値)はデスクトップPCの方がノートPCよりも平均して35%長かったため、TACT30日間分のデータで結果を出しています。
By Jeffrey Beall
その結果、ノートPCの方がハードウェア障害の発生率が低いという結果になりました。こちらがその結果を簡単に表にしたもの。CPU関連(CPUサブシステム、マシン例外エラー)、DRAM(メモリ)関連、ディスク関連といずれのパターンでもデスクトップPCのほうがノートPCよりも発生率が高い結果となりました。
ノートPCはカバンに入れて運んだりすることを前提としていて、内部構造を衝撃から守る作りになっているので、その分だけデスクトップPCよりも堅牢性が高まっているのではないか、とMicrosoftでは結論づけています。なお、搭載しているのがHDDとSSDでどう変わるのかという点はレポートされていません。
このほかにも、レポートでは以下のことが明らかとなっています。
◆CPUをオーバークロックすると障害発生率は高まる
By nebarnix
CPUをそのまま使用するのと、オーバークロックして使用するのとで比較すると、オーバークロックしたマシンの方が故障率は高まります。また、一度ハードウェア障害が発生すると、1ヶ月以内に97%のマシンでハードウェア障害が再発します。
CPUのエラーだけではなく、メモリ関連やディスク関連でもオーバークロックCPUの方が障害発生率が高まっています。
◆CPUをアンダークロックすると障害発生率は低くなる
By mendhak
CPUの動作クロック数を定格よりも上げることを「オーバークロック」と言うのとは反対に、定格よりも下げることを「アンダークロック」といいます。消費電力や発熱量が少なくなることで静音化、システムの長寿命化が期待される措置ですが、これを裏付けるように、アンダークロックしたマシンでは障害発生率は下がることが報告されています。
◆ブランドPCはノーブランドPCよりも障害発生率がわずかに低い
By $vend
DELLやヒューレット・パッカード、ソニーといった大手メーカーの作るブランドPCと、ホワイトボックスと呼ばれるノーブランドPC、プライベートブランドPCを比較すると、障害発生率はブランドPCのほうがわずかに低くなりました。表を見ると、メモリで大きな差がついているものの、ディスク関連では障害発生率は同数となっています。
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