メモ

無料で全文公開中「ウェブらしさを考える本─つながり社会のゆくえ─」


「すでに一部ニュースサイトでも取り上げられていますが、この本の最大の(?)目玉として、発売と同時に全文をウェブで無料公開しました。PDFでもEPUBでもなく、HTMLでの公開です。中身は本と一字一句変わりません(図表が一部なかったりしますが)。公開期間は決まっていません。最低でも1年以上は公開し続けよう、という話になっています」ということで、なんと発売と同時に「ウェブらしさを考える本」の全文がネット上で公開されました。

以下のページから全部読むことができます。

ウェブらしさを考える本 ─つながり社会のゆくえ─
http://pub.maruzen.co.jp/book_magazine/webrashisa/

概略は以下のようになっています。

ウェブはティム・バーナーズ=リーというひとりの人物によってつくられました。それから20余年を経た現在、ウェブ以前にはなかった新しい価値観やルールが現実世界に大きな影響を与えています。メディアとして、コミュニケーション・ツールとして、ウェブは本質的にどのような特徴を持っているのか。そして、私たちはそれをどのように使いこなすことができるのか。さまざまな角度から「ウェブらしさ」を考えます。

目次は以下のような感じ。

目次


◆まえがき

◆第一章 ウェブのある世界で
長くて短いウェブの歴史
ウェブで変わるコミュニケーション
「ソーシャル社会」のニュアンス
震災を体験したウェブサービス
システムのデザインを考える
デジタル・データはどう消える?
ウェブサイトの信頼性を担う「長続き」

◆第二章 ウェブとどうつきあうか
デザイン世界の大変革をめぐって
みんなで日記を書くとなぜおもしろい?
あとから見ればコミュニケーション
ツールの使い方は後から決まる
ウェブを使うためのリテラシー

◆第三章 ウェブはつくられたもの
「ウェブをつくった男」
CERN─ウェブ的な人々の集まり
学術コミュニケーションというモデル
キーコンセプトは「直感的」と「つながり」
「ハイパーテキスト」がヒントに
インターネットにのって
ウェブのアーキテクチャ
未知との遭遇を支える「オープン」

◆第四章 情報の発見と発信
検索エンジンの「役割」
グーグルの「評価」
いつでも知識を引き出せる
アテンション・エコノミー
今の検索エンジンは究極の姿か?
検索エンジンと「壁のなかの庭園」
ブログがもたらしたもの
ブログのアーキテクチャ

◆第五章 リアルタイムでつながる社会
プレーヤが揃って何ができる?
グーグルからフェイスブックへ
ストックとフロー、人と場
目に見えるようになった人間関係
人間の多面性をどう整理する?
拡大するソーシャルネットワーキング
二つの「集合知」
誰もが自由に編集する「ウィキ」
ウィキペディアという協働作業
バラバラの個人が生み落とす叡知
質問に答えることで増えるコンテンツ

◆第六章 リアルな共有体験
タイムラインという大発明
環境化する「ソーシャル」
モバイルでリアル化する追体験
動画共有から動画配信へ
安田講堂からのシンポジウム生中継

◆第七章 ウェブらしさのデザイン
見知らぬ人とコミュニケーションするために
アップルの企業サイト・デザイン
グーグルのデザインは「デザイン」か?
「ウィキノミクス」とワークスタイル
CiNiiのリニューアル・デザイン
組織の新しいルール「アジャイル」
「ウェブらしさ」の条件

おわりに─ウェブらしさのゆくえ─

著者略歴

参考文献


公開に至った経緯が以下のブログに書かれています。

「ウェブらしさを考える本」発売しました - @i2kのブログ
http://i2k.hatenablog.com/entry/2012/04/08/131003

もともと、打ち合わせの時に「ウェブについての本なのにウェブで読めないのは悲しい」という話をぽろっとしたのがきっかけです。また、電子書籍をめぐる議論や、ネットで公開しても本の売れ行きは変わらないという海外の事例が報道されるなど、ネットと本の関係はいろいろと入り組んでいて、どこに向かっていくのかを知りたいとずっと思ってきました。そんな中で今回の話をいただき、ひとつの実践としてウェブでの公開を考えた次第です。

1冊を公開したところで何が劇的なことが起こるわけでもないでしょうが、ここからフィードバックを得て何らかの知見が引き出せればと思います。そしてもちろん売上も…。もしウェブ版を読んで気に入っていただけたら本を買っていただけるとありがたいです。また、表紙のイラストがとてもすばらしいのでジャケ買いしていただくのも大歓迎です。

なお、実物としての書籍は2012年4月6日発行、全部で190ページ、Amazonで購入すると価格は798円となっています。

Amazon.co.jp: ウェブらしさを考える本 (丸善ライブラリー 381 情報研シリーズ 15): 大向 一輝, 池谷 瑠絵: 本

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in メモ, Posted by darkhorse

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