取材

独裁の中で笑顔で生きる人々、中国人民13億人の幸せの作り方


こんにちは、自転車世界一周の周藤卓也@チャリダーマンです。中国における独裁も、一度アフリカに行くと感心すらしてしまいます。同じ独裁でも電気もない、水道もない、道路もない、とアフリカは訳が分かりません。

独裁の中を生きる中国の人々。でも実際に旅をして見たのは、あふれんばかりの笑顔でした。どうしても日本にいると独裁の悪いイメージばかりが先行してしまいます。ですが、中国人民13億人の幸せには必要だったかもしれません。


まず、中国の都市について紹介します。高層ビルが連なる街並みは日本の大都市と比べても見劣りしません。アフリカの都市は大きくなる程に市内交通が混雑しますが、中国にはきちんと整備された公共交通網があります。自分もよく路線バスを利用していました。北京、上海、広州、深圳といった大都市には地下鉄があります。この中国地下鉄を改めて調べなおすと、瀋陽、西安、成都、大連、天津、ハルビン、南京、武漢にも計画中も含めて路線がありました。この発展のスピードは恐ろしくすらあります。

広西チワン族自治区の区都、南寧


住宅地の中にある商店街。


広東省の省都、広州


何車線にも跨る大きな幹線道路。


広東省の深圳。「改革・開放路線」の中、いち早く経済特区に指定された深圳は一人当たりの所得が中国で一番高くなっています。


大きな交差点。


中国の首都である北京


近未来的な大型液晶パネルをみかけました。


陝西省の省都、西安


日本でいう京都、中国の歴史の都。


甘粛省の省都、蘭州


黄河にかかる橋と市街地。


ウイグル自治区の区都、ウルムチ


商業地区の賑わい。


こうした省都レベルの大都市もさることながら、地方の都市や街の発展も目をみはるものです。当たり前の事ですが、たいていの場所に電気や水道はあります。この当たり前もアフリカでは、当たり前ではありません。

中国人の大学生と一緒に走っていたとき、「次の街にはネットカフェがあるか」という話題になりました。彼は「ないんじゃない」と言いましたが、自分は「今までの街の感覚からしてきっとある」と予想していました。到着してみると「ネットカフェはある」というのが正解でした。実際に中国に住んでいる人が思っている以上に中国は発展しているのです。

広西チワン族自治区を走行中。


広東省東莞市の中堂鎮。


河北省にある秦皇島市。


陝西省の田舎の集落。


駅前に大型テレビジョンがあった青海省の平安具。


標高2000mを超えていた青海省の青石嘴鎮。


甘粛省西部、玉門市。


荒野を駆け抜けていたウイグル自治区の膳善具。


こうした発展の最中を生きる中国の人びとは、とても幸せそうにみえました。日が暮れた頃、ライトアップされた広場や中心街で、子どもたちは無邪気に遊びまわり、おばさまたちは束になって踊っています。笑顔が絶えないその光景が、現代中国の充実を象徴しているようでした。宿に着いたら、そうした光景を探しに行くのが何よりの楽しみでした。

遼寧省の丹東市の駅前でスケートの練習をする子どもたち。


甘粛区省の隴西県でライトアップされた門がある広場。


中国全土で大流行していたクネクネボード。シャフトの前後にある板をクネクネさせる事で地面に足をつかずに前方に進みます。


このクネクネボードはこちら

チャリダーマンが中国で見かけたクネクネボード(スケートボード)


プールの上でビニールの大きな玉に入って浮いています。大勢の観客に見守られ倒れたりする度に、大きな歓声が上がっていました。


ボートに乗って遊ぶ子どもたち。


空気のお城で飛び跳ねる。


こちらは甘粛省の酒泉市、商店街の真ん中に置かれた遊園地にあるような遊具。


列車に乗ってクルクル周る。


空気の塔に上っていたり。


そして、こちらが広場で踊る中国の人たち。甘粛省の定西市。


大勢の人たちが一糸乱れぬ動きをみせます。


踊りの様子はこんな感じ。後半に出てくる人たちはラケットの上にボールをおいて、落とさないように動いています。

甘粛省定西市の広場で踊る人たち - YouTube


こちらも広場で踊る人たち、背景にある塔が実に中国。甘粛省の張液市。


「お姉さんと一緒に踊ろう」と子どもたちもワイワイやっていました。中国版ファーストフード徳克士(DICOS)のプロモーション活動。こちらも甘粛省の酒泉市でした。


独裁と呼ばれながらも中国政府は貧しさと戦っています。「一人っ子政策」という人口抑制、「汚職に死刑」といった腐敗防止、富の再分配ともいえる「西部大開発」、アフリカの国々にも見習って欲しいものです。「13億人を発展へと導く」それは世界の貧困を変えることができるでしょう。「ほっとけない世界の貧しさ」なんてあるとは思いません。そこに住んでいる人たちが「やるかやらないか」その覚悟さえあれば変わっていくのですから。その覚悟を持った中国は変わり続けています。

中国ではたくさんの人に出会いました。彼らの幸せを願って止みません。

数日一緒に走った相棒の大学生。


笑うおじいちゃんと笑わない子ども。


ワシワシとスイカにかぶりついていたおじさん。外国人チャリダーと思ったら中国人でした。


そっくりな宿のお母さんと娘さん。


宿にいた男の子。


こちらも宿の男の子。


商店の夫婦。


可愛いらしい娘さんとお父さん。


ウルムチのユースホステルで一緒だった旅行者たち。


独裁の上で少数民族や人権といったものは抑圧されています。尖閣諸島を始めとした日本への態度も懸念の一つです。ただし、発展とともに独裁は消えてしまうのは明らかです。「東欧革命」や「色の革命」、最近に至る「アラブの春」といずれの国においても独裁から民主主義へと移行しています。文化大革命の世代であろうおっさんは人前で「おぉ~小日本から来たのか」と悪びれること無く日本の蔑称を口に出しました。教養がないと呆れました。でも最近の若者は「日本のアダルトビデオで誰が好きか」と聞いてくるほど日本を知っています。彼らは全てを知っているでしょう。若い世代ほど変化が激しく、そこから中国が民主主義へと変わることを期待せずにはいられません。

中国の高速道路網はアメリカに次ぐ世界第二位の規模を誇っています。中国なら日本のように新幹線を札幌に延伸するのに24年間もかからないでしょう。独裁における発展、これは一概に悪ともいえません。日が暮れた後にみていた、中国の人たちの幸せな姿は今でも頭に残っています。

(文・写真:周藤卓也@チャリダーマン
自転車世界一周取材中 http://shuutak.com
)

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in 取材,   動画, Posted by logc_nt

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