あなたにとって当たり前のことが他人にとっては驚くべき事である

By Ѕolo

自分にとって当たり前のことなのに、人に言うと驚かれる。こういった経験は誰にでもあるのではないでしょうか。独立したミュージシャンたちのためのオンライン音楽ショップ「CD Baby」の創業者デレク・シヴァーズが、このことについて語っています。

Obvious to you. Amazing to others. | Derek Sivers

どんなクリエイターでも、こんな感覚を知っている。

誰かが革新的なものを作る。とても美しく、優れていて、はっと思わせるようなもの。思わず茫然としてしまう。

その考え方は思いも寄らないもので、非常に驚くべきもの、しかし、完璧だ。

思うはずだ、「それは考えもしなかった。どうやって思いついたんだろう。素晴らしい!」

しばらくして、こう思う。「自分の考えはありふれている。あれだけの創造力がないんだ。」

私もよくこの気持ちにとらわれる。素晴らしい本、音楽、映画、そして素晴らしい会話……クリエイターたちがどう考え出したのかと思うと、私は畏敬の念を抱き、鼻を折られたような気分になる。

しかし、仕事をし続ける。ちょっとしたお話をする。視点を分かち合う。目を見張るような物は何も無い、ただの、私のいつも通りの考え方。

ある日、ある人が私にこんなメールを送ってきた。
「そんな考え、思いつかなかった。どうやって思いついたんですか?これはすごい!」

もちろん、私は否定し、それが何も特別ではないことを説明した。

しかしその後、私はとても重大なあることを悟った:
みんな自分自身の考えはありふれたものだと思っている。

賭けてもいい、サックスの名奏者ジョン・コルトレーンや物理学者のリチャード・P・ファインマンでさえも、その演奏や発想はとてもありふれたものだと思っていたはずだ。
つまり、私にとってはありふれたようなことでも、誰かにとっては凄いことなのではないか。

売れっ子ミュージシャンのインタビューで、今までで一番のヒットソングについて、「発売するまでは、録音する価値もないんじゃないかと言っていたんだ」と告白しているのを何度も見てきた。

我々は、自分たちの創作物に対するとき、とても腕の悪い裁判官なのだ。創作物は広く公開して、審判を受けるべきなのだ。

あなたも、共有するには普通すぎる何かを、抱えていないか?

デレク・シヴァーズという人は1987年からミュージシャン活動を開始し、自分のCDをインターネット上で販売するために1998年に「CD Baby」を創業しました。ミュージシャンの友人たちもCD BabyでCDを売るようになり、やがて15万人以上のミュージシャンが登録し1億ドル(約78億円)を売り上げるという、独立系最大の音楽サイトになりました。シヴァーズはCD Babyを2008年に売却、新たにミュージシャンたちの“非創造的”で“汚い仕事”をサポートするためのベンチャー企業を立ち上げました。

エスクァイア誌上では「音楽の売買方法を変えようとしている。ミュージシャンたちの救済者で、最後のミュージックビジネスヒーローの一人」と評されています。

なお、上記のようにミュージシャン、起業家のほかに今はTEDの講演でもよく知られています。

下記3本の映像は「TEDトーク」という、無料配信の講演にシヴァーズが登場したときのもの。持ち時間はわずか3分なのですが、その間に聴衆を引きつけ、かつ感動させるようなスピーチを行っています。

デレク・シヴァーズ 「目標は人に言わずにおこう」 | Video on TED.com



デレク・シヴァーズ 「社会運動はどうやって起こすか」 | Video on TED.com



デレク・シヴァーズ 「変? それとも違うだけ?」 | Video on TED.com


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