サイエンス

精神疾患がもたらす影響は男女によって違いがあることが明らかに


最近の研究によると、ある特定の種類の精神疾患がもたらす影響は性別の違いによって変化するそうです。同じ精神疾患を患っていたとしても男性の場合は「薬物乱用」もしくは「反社会性人格障害」と診断される可能性が高い一方、女性だと「不安障害」や「うつ病」と診断される可能性が高いとのこと。

Mental Illness Affects Women, Men Differently, Study Finds - Health News - Health.com

この研究は8月17日に「The Journal of Abnormal Psychology」のオンライン版で発表されました。アメリカ国立衛生研究所によって2001年と2002年に集められた4万3000人分のデータから分析されています。「これらの研究結果から、今後は性別に合った予防法と治療への取り組みが必要になります」と研究者は語りました。


研究チームによると、男性と女性とでは感情を外側に出したり、もしくは内面にとどめておいたりという方法において違いがあり、このことは多くのメンタルヘルス問題の性別による発生率の変化を説明できるかもしれないとのこと。不安障害を持つ女性は内側に自分の感情を保つので引きこもりや孤独、うつ病につながる可能性が高いのですが、男性の場合は自らの感情を攻撃的かつ衝動的に表現したり、高圧的な態度をとる可能性が高いそうです。研究者は、精神疾患を持つ患者は男女によって異なった治療法を用いた方が良いと勧めています。

「うつ病や不安障害を抱える女性への治療は、『抑うつ的反すう(自己の抑うつ気分・症状や、その状態に陥った原因・結果について消極的に考え続けること)』を未然に防ぐためにも対処能力と認知能力に焦点を合わせるべきです」とミネソタ大学のコラス・イートンさんはジャーナルニュースリリースにおいて話しました。さらに「衝動的な行動を行う男性の場合は、やりがいのある計画的行動など、非破壊的行動の中に積極的な傾向を形成すると良いでしょう」とも付け加えています。

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in サイエンス, Posted by darkhorse_log

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