アリス×京都×鳥獣戯画、オリジナルアニメ「京騒戯画」のステージレポート
「キャラホビ2011」のステージイベントとして、バンプレストと東映アニメーションが初めてアニメ製作でコラボしたというオリジナル作品「京騒戯画」の製作発表が行われました。「不思議の国のアリス」と「京都」と「鳥獣戯画」という3要素を混ぜ合わせて作られたというこの不思議な作品のイベント進行は声優の矢尾一樹さん。スペシャルゲストともにステージを盛り上げていました。
メインステージ、イベント開始前。
司会進行役が登場。右が矢尾一樹さん。
この日は少し天気が悪かったのですが矢尾さんの「外はまだ雨降ってるの?外に負けるな!」の言葉で最初からステージは熱く盛り上がりました。
まずはPV鑑賞。
上映されたのは6月24日に公開されたPVロングバージョン。バンダイチャンネルで同じものを見ることができます。
京騒戯画 PVロングバージョン
PVを見た矢尾さんの感想は「キャラクターがすごくいっぱい出てきて、これだけでは正直わからないぞ?」というもの。そこで説明してもらうため、バンプレストの平田滋プロデューサーと東映アニメーションの浅間陽介プロデューサーがゲストとして登場しました。
バンプレストと東映アニメーションは何度もコンビを組んでいそうなイメージなのですが、おもちゃなどで手を組むことはあっても、アニメ製作で手を組むのは初の試みだそうです。話を持ちかけたのはどちらからということもなく、ほぼ同じタイミングで話が出たのでトントン拍子で進んだ作品だったとのこと。
公開は東京と京都で行う運びとなり、公開日は12月10日予定。ネット環境も含め、多くの人に見てもらえるようにしていくそうです。
そしてこの場でキャスト発表が行われました。
主人公・コト役は釘宮理恵さん。
コト(???)役は久川綾さん。
阿吽兄弟の阿役が日髙のり子さん、吽役は白石涼子さん。
ショーコ博士役は斎藤千和さん。
明恵役は鈴村健一さん。
住職役は中原茂さん。
そして八瀬役が喜多村英梨さん。
これだけでも観客は相当盛り上がったのですが、さらにこの中から阿役の日髙のり子さんらがゲストとして登場。
日髙のり子さん、斎藤千和さん、久川綾さん、喜多村英梨さん。
キャストらも加わったところで「京騒戯画 夏季集中講座」と題して京騒戯画についてのトークが行われました。
本作の監督は松本理恵さんという女性監督で、キャスティングは最初から決めうちだったのでオーディションなどは一切なく、キャスト同士もこのステージで初めて顔を合わせたというぐらい。浅間Pによると、京騒戯画が楽しそうな作品なので、一緒にいて食べたり飲んだりしても楽しそうなメンバーに、という判断基準だったそうです。
作品のコンセプトは「不思議の国のアリス」ですが、そこに「京都」という町と「鳥獣戯画」をかけ合わせてミックスしてあります。コトが行くのは鏡の都と書いて「鏡都(きょうと)」。絵の世界で繰り広げられるのはどういう世界なのか、その世界に行ってしまったコトはどういう成長を遂げるのかというのが描かれるアクション続きのドタバタコメディ作品です。このイベントの間も、松本監督はコンテを描いていたとのことで、そのため、せっかくこうして集まってもらったのだからキャストからキャラクターに求める設定やアイデアがあれば盛り込みたい……という需要をくみ取ることに。
阿役の日髙さんは京都好きでいつも京都に行くと壹錢洋食を食べるそうなので、それをリクエスト。また、飲むものはひやしあめだとのことなので、劇中でそういう食事シーンが出てくる……かも。
続いては斎藤千和さん。斎藤さん演じるショーコ博士は実は敵で、親玉である住職のブレーンだとのこと。キャラクターとしてはゲーム好きだそうなので、斎藤さんの好きなゲームを聞いてみたところ「ゲームはあまりやらない」ということで矢尾さんに助けを求め、出てきた答えは「マリオ」。確かに京都にあるゲーム会社の製品ですが、そのとんでもないコラボは実現するのでしょうか。
京都の地名でもある名前の八瀬は、作中でも一人だけ洋装なので少し浮いている感じ。説明によると、住職たちが鏡を支配しようとしているので、それに立ち向かおうとしているキャラなのだそうです。それを聞いた喜多村さんは「途中で死なないですか?私が演じる役は報われないことがあるので、報われたいんですが……」とちょっと寂しいコメント。また、「巨大化する」と聞いて「ここ(胸)じゃなくて?」と見事な切り返しをしていました。
そして最後は久川さん演じる「コト(???)」というキャラクターについて。これは鏡の世界のコトで、例えるならば現実のコトを依り代としたときの精霊にあたるような存在にあたります。コトと比べると大人っぽいこの鏡世界のコトについて、久川さんには「大人の女性が大人になるっていうのはどういうこと?」という質問が出され、久川さんは「温泉を好きになることです」と回答。このキャラクター設定が追加されれば、サービスシーンが出てくることになるかもしれません。
ここでステージには抹茶が登場したのですが、なぜか喜多村さんの抹茶だけは中身が紅茶。
これは八瀬のキャラクターに基づいたものでした。
矢尾一樹さんはキャスティングに名前がないことについて「何とかなるんじゃないの?」と浅間Pを牽制していましたが、浅間Pは平田Pとステージ開始5分前に打ち合わせを行って矢尾さんの配役を決定。
そこで割り当てられた役がコレ、「げじげじ」。
平田Pが持っていたげじげじぬいぐるみを手に、向かい合う矢尾さんとげじげじ。
さらに、げじげじがオネェ言葉だと聞き、カクッとなる矢尾さん。
最後にゲストからの一言メッセージ。
斎藤さん:
アフレコはまだなんですけれど、今ここにいる段階で「すごく楽しい現場になるだろうな」という第一印象を受けました。アフレコは私たちの好きなようにやっていいような空気が出ているので、楽しい作品にできたらと思います。楽しみに待っていて下さい。私も楽しみにしています。
久川さん:
私自身も自分のキャラクターがどうなっていくのか本当に楽しみにしていますし、プロモーション映像を見ただけでワクワクしていますので、ぜひ皆さんも楽しみにしていて下さい。今日は皆さんにお会いできて幸せでした、ありがとうございました。
喜多村さん:
私は京都という土地が好きで個人的に行ったりもしているので、京都が舞台のアニメに出られるということでワクワクしています。八瀬は見た目で敵なのかなと思っていたら今日の情報ではそうではないようなので、アフレコが楽しみです。皆さんもアニメーションを楽しみにしていて下さい。頑張りますので、よろしくお願いします。
日髙さん:
京都という町はとても馴染みがある町で、「鍵善のくずきり」や「十二段家のお茶漬けなど他にも好きなものがたくさんあるので、全部要望としてお伝えして、作品に盛り込んでもらいたいと思っています。そして、久しぶりの10歳の少年を、画面から飛び出るぐらい生き生きと演じたいと思っています。ご期待下さい。
矢尾さん:
げじげじだぁー!本当に今日会場に入るまでは詳しいことは何も知らず、キャストも知らなかったんですが、今は率直に面白そうな作品だなと感じています。我々が感じているということはきっとパワーとなって、皆さんにもお届けできると思っています。そのためにこれから役作りにこもりたいと思います……私を二丁目で見たからといって、声をかけないで下さい(笑) そして12月の1日と4日、このメンバーでお会いしたいと思います。今日はありがとうございました!
今後のスケジュールとしては、9月23日にプライズのロケテストがあり、9月23日発売のフィギュア王と9月24日発売の電撃ホビーマガジンには特別DVDが付属、今秋からは電撃マ王でマンガがスタートし、12月1日と4日にプレミアム試写会が行われる、という感じ。
バンプレストのブースでは京騒戯画のアニメキャラクター設定やフィギュアなどが展示されていました。
これは主人公のコト。
PVだと巻き込まれて大変そうなコトですが、悪巧みしていそうな表情設定も。
フィギュアの元にもなった、ハンマーを持った立ち姿。
コト(???)。性格はきつそうな印象を受けます。
坊主こと明恵。何者かはPVではさっぱりわかりませんが、どのような活躍を見せてくれるのでしょうか。
阿吽兄弟、飛び跳ねているのが阿でそっぽ向いているのが吽。どうやらトラブルメーカーのようです。
ショーコ博士。悪のブレーンという立場だそうですが、それほど悪い人には見えず……。
鏡の世界を守るために立ちはだかっているという八瀬。他のキャラクターとは一線を画した服装をしています。黒目が大きく、ちょっと考えが読めない感じ。
「寺ロボ ビシャマル」。欄外に「28号」と書かれているように、パワフルなロボットということのようです。PVではコトと戦っている様子が見られます。
住職。これが悪の親玉ということだそうですが、その目的は……?
白ラン。狐の面をしているため何者かはわからないようになっていますが、特徴的な後ろ髪が見えています。
オヤジ、だそうですがウサギマスクを被った変な人にしか見えません。
作中に登場する妖怪たちの姿はいろいろ。八瀬の執事のような立場の人も混じっています。
「モブ妖怪」と書かれています。かなりたくさんの妖怪が登場することになりそう。
「親子」とは?
鳥獣戯画のウサギとカエルと猿。
こちらはコトのフィギュア。
きゅんキャラバージョン。
コト以外のキャラクターたちも続々ときゅんキャラ化されています。
参考出展されていたストラップ。
京騒戯画は12月10日劇場公開予定。かなりバリバリとアクションしている作品なので、公開をお楽しみに。
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