乗り物

なぜ自動車のタイヤは黒色が主流なのか


自動車や二輪車、自転車などのタイヤはほとんどの場合黒色で、時折ファッションとして色のついたタイヤを見かける程度ですが、黒いタイヤが主流となったのは1900年代からで、それまでは白いタイヤが主流でした。

Making Tires Black, Instead of the Natural White Color of Rubber, Produces a Much Stronger and Longer Lasting Tire

タイヤは何故黒いか|コラム|公益財団法人 タカタ財団

1900年初頭、Binney&Smith(後にCrayolaに改名)はタイヤメーカーのGoodrich Tire Companyにカーボンブラックの販売を開始しました。この時から、タイヤの品質を向上させるため、ゴムにカーボンブラックを加えられるようになりました。

それまではタイヤと言えば白いものが主流で、品質を高めるために炭酸カルシウムやタルク、酸化亜鉛などの白色をした充填剤や添加剤が使われていたため、混ぜるとタイヤの色が黒くなるカーボンブラックを添加剤として採用したのは大きな方針転換でした。


カーボンブラックをゴムに加えると、ゴムの耐久性と強度を高めることができます。例えば、タイヤの総重量の50%のカーボンブラックを加えた場合、タイヤが道路とこすれて摩耗しにくくすることができ、抗張力を1008%まで高めることができるため、タイヤが破裂しにくくなる働きもあります。

他にも、カーボンブラックを加えることでタイヤの熱放出を助け、走行時に熱くなりやすい特定の部位の熱が高くなりすぎるのを防ぐ役割もあります。また、単純に見た目の問題として、白いタイヤより黒いタイヤの方が長く使ってもきれいに見えやすいというところもあったようです。

自動車であればクラシックカー、また近年であればロードバイクやピストのような高価な自転車に白いタイヤをつけている人もいるため、黒いタイヤが主流になった今、かえって白いタイヤの方がオシャレだと見るむきもあります。しかし黒いタイヤが登場した当時は、最先端の性能を持つ黒いタイヤこそが富や名声のあかしであり、高級車がこぞって装着していたそうです。

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in メモ,   乗り物, Posted by darkhorse_log

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