アート作品で振り返るマイケル・ジャクソン
「ポップ界の王」、「ポップ・ロック・ソウルの真の王者」とも称され、「人類史上最も成功したエンターテイナー」としてギネス世界記録に認定されているマイケル・ジャクソンが2009年6月25日に急逝してから2年余りが過ぎました。これまでにもマイケルをモチーフとしたグッズなどは山ほど作られてきましたが、美術的に評価されているアーティストの手によって作られたアート作品も少なくありません。
Flavorwire ? Michael Jackson: Remembering the King of Pop with Art
◆ジェフ・クーンズ作「マイケル・ジャクソン・アンド・バブルス」
キッチュな作品を多数作っているジェフ・クーンズが1988年に発表した、マイケルがペットのバブルスといっしょに座っている様子を再現している等身大の彫刻です。全部で3つ作られました。
◆ポール・マッカーシー作「マイケル・ジャクソン・アンド・バブルス」
先ほどのジェフ・クーンズ作品への風刺として作られたのがポール・マッカーシーによる「マイケル・ジャクソン・アンド・バブルス」。1997~1999年にかけて白・黒・金の3つが作られ、金色のものは200万~300万ドル(およそ1億6千万円~2億4000万円)の価値がついたとのこと。
◆Dana Schutz作「マイケル・ジャクソンの検視」
ややグロテスクな中にもどこかユーモラスな感覚が残る作品を発表しているDana Schutzが2005年に描いたのが「マイケル・ジャクソンの検視」。2005年当時には存在しなかった「マイケルの検視の様子を収めた写真」を細かに想像して描いたそうです。
◆KAWS作「マイケル・ジャクソン」
「Interview Magazine」が2009年にマイケル・ジャクソン特集を行うため、ストリートアーティストのKAWSに依頼して描かれた作品。マイケルが持つ「手袋」のイメージとKAWS特有の「×印手袋」が混ざり合っています。
◆アンディ・ウォーホル作「マイケル・ジャクソン」
世界初のニュース雑誌として有名なアメリカの「タイム」がポップアート界の巨匠へ依頼し、1984年に描かれたのがこの作品です。スリラーのショートフィルムの赤いジャケットを着てほほ笑んでいるマイケルが描かれていますが、いくつかのバージョンがあり、背景色が黄色のものがタイム誌の表紙を飾りました。なお、この背景色が緑色のバージョンはマイケルが亡くなってからすぐにオークションにかけられて数百万ドル(およそ数億円)で落札されています。
◆デビッド・ラシャペル作「American Jesus: Hold Me, Carry Me Boldly」
ミケランジェロによる「サン・ピエトロのピエタ」を連想させるような構図で、キリストの腕の中で眠るマイケル。この作品はマイケルの死後、トリビュート作品として2010年にマイケルに似ている男性をハワイで撮影したものです。
◆マーク・クイン作「マン・イン・ザ・ミラー」
世界的に有名なモデルのケイト・モスがヨガをしている彫刻を作成したりしているマーク・クインによる作品。大理石で作られ、タイトルはアルバム「バッド」に収録されている名曲から。高さはおよそ1メートルほどで、この白いマイケルの対面には肌が黒く、髪が白くなっている同じ形の彫刻が展示されていました。
◆ケヒンデ・ワイリー作「フェリペ2世騎馬像」
2008年にマイケル本人からの依頼を受けて作成が始まったニューヨークの画家ケヒンデ・ワイリーの「フェリペ2世騎馬像」はマイケルが亡くなった後に完成し、2009年末に17万5000ドル(およそ1600万円)で落札されています。3.51m×3.1mもの巨大な作品です。
◆ヤン・ペイ=ミン作「マイケル・ジャクソン」
毛沢東やブルース・リーなどの著名人を描いた巨大な肖像画が知られている中国系フランス人ヤン・ペイ=ミンによる2011年の作品。発表後即座に匿名のコレクターに買われたそうです。
◆Candice Breitz作「King (a portrait of Michael Jackson)」
マルチスクリーンを使って2005年に作られたビデオ・インスタレーション作品です。ファンサイトなどから募集して集まったマイケルの熱心なファン16人がスリラーを歌って踊る内容となっており、プロのスタッフによって撮影されています。
YouTube - Thriller - Michael Jackson with Friends chor - Candice Breitz King A Potrait of Michael Jackson 2005
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