iPhoneの3G通信機能、2段階制パケット定額プランの下限額を超える通信が自動発生することが明らかに
iPhoneやAndroidスマートフォンは3G通信機能をONにしている場合、自動的な通信を行うため、ユーザーが気づかないうちにパケット料金が発生してしまいます。
そして発生するパケット料金がiPhoneに適用される2段階パケット定額プランの下限額を上回るため、広告表示が不適正であるとして、先日総務省がソフトバンクモバイルに対して行政指導を行いました。
詳細は以下から。
総務省|ソフトバンクモバイル株式会社に対する iPhoneに適用される二段階パケット定額プランに関する広告表示に係る措置(指導)
総務省のプレスリリースによると、ソフトバンクモバイルが販売している「iPhone」に適用される、月額1029円からの二段階制パケット定額プランについて、iPhoneの3G通信機能をONにしている場合にユーザーが認識しない自動的な通信によって下限額を超えるパケット通信料が発生するなど、広告表示が不適正であるため、ユーザーに誤認を与え、利益を不当に害するおそれがあるとして行政指導を行ったそうです。
広告表示と実際のパケット通信料のイメージ。初期設定のiPhone(標準搭載のアプリケーション以外のアプリケーションをユーザー自らがダウンロードしていない状態)の3G通信機能をONにし、メールやウェブの閲覧、アプリケーションの利用などを一切行わない状態で放置したところ、初期状態の下限の1029円(1万2250パケット)を超えるパケット通信が発生しており、「使わない月は安く済ませることができる」という2段階制パケット定額プランのメリットが薄らぐ結果に。
今回ソフトバンクモバイルに対して行われた行政指導では、ユーザーが認識しない自動的な通信により料金プランの下限額を超えるパケット通信料が発生した原因や不適正な広告表示が行われた原因の究明、広告表示の適正化などの改善措置を速やかに講じ、報告を行うことが求められています。
また、電気通信事業者の業界団体「社団法人電気通信事業者協会」にもスマートフォンを含む携帯電話に適用されるパケット通信料に関する広告表示を適正に行うように周知が要請されたほか、スマートフォンを含む携帯電話に適用される広告表示について、ガイドラインの運用状況の確認を行い、適正な広告表示の確保のための取組を実施するよう要請。
ソフトバンクモバイルは「過去一部のiPhoneユーザーに対して告知していなかった」として、ユーザーへのお詫びを発表した上で、自動通信でパケット通信料が発生する旨を改めて告知。5月10日までにiOS4.0以上のiPhoneを利用しており、2011年5月12日~7月31日までに申告したユーザーに対して、定額料の下限額(1029円)を1ヶ月分無料にするという告知を行っています。
スマートフォン自動通信の告知に関するお詫び | ソフトバンクモバイル株式会社
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