大阪を1つの国家と見立てた「大阪国パスポートプロジェクト」が本日からスタート
3月11日に発生した東日本大震災で首都圏にも被害が出たことを受けて、「関西を首都機能分散化の受け皿にするべきだ」といった意見を一部の財界人が表明していますが、本日から大阪を1つの国家と見立てた「大阪国パスポートプロジェクト」がスタートしました。
まるで大阪が独立国家になり、渡航にあたってパスポートが必要になったかのような名前のプロジェクトですが、はたしてどのような内容なのでしょうか。
詳細は以下から。
インバウンドプレスリリース: インバウンド観光ポータル - やまとごころ.jp
財団法人大阪観光コンベンション協会が発表したプレスリリースによると、本日4月28日から「大阪国パスポートプロジェクト」が立ち上げられるそうです。
このプロジェクトは大阪府域を「大阪国」とイメージして地元住民や大阪近郊の住民、そして来阪する国内外の観光客が大阪の各所で充実したサービスを受けられるように、ITサービスインフラを整えることで、大阪の観光産業をはじめ地域全体の活性化を目指すための事業とのこと。
具体的にはスポーツ施設や観光施設、ホテル、異業種の店舗で「チャリぽ」と呼ばれる共通ポイントシステムを活用していくもので、消費者は手持ちのICカードやおサイフケータイで簡単に会員登録可能。参加企業は大企業から中小の店舗まで、幅広く参加できるとしています。
大阪パスポートプロジェクトの概要。1ポイント1円として加盟各店で利用可能な共通ポイント「チャリぽ」を用いたサービスで、携帯電話や各種ICカードをポイントカード代わりにできるため、「カードが増えて煩わしい」といったこともありません。
また、「チャリぽ」は東日本大震災の被災者支援のために募金することも可能。
4月15日時点での加盟団体一覧。大阪城天守閣や通天閣などの観光施設やホテルはもちろん、新世界串かつ振興会や道頓堀商店街、なんばウォークといったお店の集合体やJR西日本、南海電鉄などの交通機関も加盟するなど、幅広い展開をしているのが大きなポイントです。
また、「中国銀聯(ぎんれん)」グループのネット決済専門会社が直接運営する、中国銀聯オンラインショッピングモール「銀聯在線商城」の「日本館」と連携する予定。中国人観光客の取り込みも狙っているようです。
まさに「商人の街」大阪らしい取り組みですが、今後利用可能店舗やサービスがより一層拡大するのであれば、なかなか面白い試みとなるかもしれません。なお、「大阪国」という名称は今年5月28日に公開される同名映画の原作・万城目学著「プリンセス・トヨトミ」から引用しているとのことです。
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