猫舌のブラック党に朗報、やけどしそうなコーヒーに入れるとちょうどいい温度まで冷まして保温してくれる「Coffee Joulies」
コーヒーを冷ます目的でいつもミルクやクリームを入れて飲んでいるが本当はブラックが好きという人や、ブラックをぬるくなるまで待っているうちに冷たくなってしまい「飲みごろ」を逃すという人も多いのではないでしょうか?
待っているとなかなか冷めてくれないのに、忘れたころに飲むといつも冷えすぎ……そんな気まぐれなコーヒーに振り回される日々を送っていた猫舌のコーヒー愛好家たちに最適な、熱々のコーヒーに入れることで素早く飲みごろの温度まで冷まし、そのまま保温してくれるというアイテム「Coffee Joulies」が登場しました。
詳細は以下から。Coffee Joulies
Coffee Joulies – your coffee, just right by Dave & Dave — Kickstarter
こちらがその「Coffee Joulies」、特許出願中とのことです。
マグカップに1~2個入れ……
熱々のコーヒーを注ぐと、素早く飲みごろの温度に冷ましてくれます。コーヒー約150mlあたり1個の「Joulie」が使う個数の目安とのことです。
コーヒーを素早く冷まし、ちょうどいい温度に保ち続ける秘密は、ステンレス製のシェルに閉じ込められたPCM(Phase change material:相変化物質)とのこと。「エコカイロ」などと呼ばれる繰り返し使えるカイロや保冷剤・保温剤などに使われている物質で、「Joulies」に使われるのは融点がセ氏60度のタイプ。これにより、コーヒーを約55~60度に長時間保つことができます。60度というのはお風呂のお湯より熱く、いれたての緑茶よりぬるい、好みによりますが大体の猫舌の人にとってはちょうどいい温度のようです。
「Joulie」1個の体積は約22cm3、本物のコーヒー豆よりかなり大きいので、誤飲の心配はありません。「Joulies」を使うとカップに入るコーヒーの容量が約15%減るというわけなので、たくさん飲む人は大きめのマグやタンブラーを使うとよいかもしれません。
もちろん緑茶や紅茶など、コーヒー以外の飲み物にも使えます。
5個セットが麻布のポーチ入りで、50ドル(約4200円)で販売予定。生産を軌道にのせるため現在Kickstarterで資金集めをしていて、予約販売なら40ドル(約3350円)で購入することができます。アメリカ国内は送料無料で、日本への送料は8ドル(約670円)とのことです。
さらに熱烈にプロジェクトを応援したいという人には、100ドル(約8400円)で「Joulies」1セットにここでしか手に入らないオリジナルのトラベルマグ(Thermos社製)が付いてきて、公式サイトに「サポーター」として名前が掲載されるという「熱烈応援パック」が用意されています。
カフェなどで「Joulies」を販売したり、引き出物などに使いたいという人には、20セットで500ドル(約4万2000円、1セットあたり約2100円)という木箱入りのお得なパックも。
開発者の「Dave&Dave」ことDave Petrillo氏とDave Jackson氏。ニュージャージー州Pennington出身の幼なじみで、小さいころから色んなものを発明したり工作したりして遊んでいたそうです。現在は遠く離れた場所に住む2人ですが、過去9カ月間にわたり西海岸と東海岸から共同でプロジェクトを進めてきたとのこと。
試作品と最初の100個はDaveさんたちが1つ1つ手作りしていたのですが……
手作業では1個作るのに1時間かかり、製品化して販売するには到底追いつかないペース。
そこで、ナイフやフォークなどのシルバーウェアを製造する工場に掛け合い、事業のスタートに必要な経費を折半してもらえる約束を取り付けたとのこと。その資金9500ドル(約80万円)を集めることを目標として、Kickstarterで予約を募り始めたわけです。
なお、当初はメキシコで生産を開始し事業が軌道にのったらアメリカ国内に生産拠点を移す予定だったそうですが、予約注文が殺到し目標額の15倍もの資金が集まったため、最初の出荷分からニューヨーク州Sherrillの工場で製造することとなったそうです。「シルバー・シティ」の愛称を持つSherrillは19世紀からシルバーウェア製造で栄えた町なのですが、時代とともに多くのメーカーがアメリカ国外へ生産拠点を移したことにくわえ、近年の不況のあおりを受けて産業は衰退し、「Joulies」を作ることになった約10万平方メートルの工場でも、かつては140名いた従業員が15名にまでカットされ、現在はほぼ稼働停止状態とのこと。
「Joulies」製造に使われる機械は大型の高級ナイフの持ち手部分の加工に使われるもので、過去8カ月間一度も稼働されることなく休眠状態、技術者も仕事がない状態だったそうです。
「Joulies」製造が決定したことですでに「シルバー・シティ」で新しい雇用が発生しています。2人のDaveは、自分たちの発明を製品化する夢がかなっただけでなく、この町の人々の助けとなることができることを非常にうれしく思い、予約注文してくれた人々に感謝しているそうです。
・つづき
熱いコーヒーを適温のまま維持して保温する「Coffee Joulies」セット - GIGAZINE
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