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シャープが3Dテレビにつながる画期的な新技術「UV2A技術」を生産導入


シャープが液晶パネルのコントラストや応答速度を向上させる世界初の光配向技術「UV2A技術」を開発したそうです。

この技術は次世代3Dテレビにつながる技術とされており、10月から稼動する堺新工場で全面的に採用される予定とのこと。

詳細は以下より。
テレビ向け次世代液晶パネルの中核技術「UV2A(ユーブイツーエー)技術」を生産導入 | ニュースリリース:シャープ

このリリースによると、紫外線によって反応する特殊な材料を配向膜として採用し、照射方向によって液晶分子の並びを高精度に制御する光配向技術「UV2A技術」をシャープが開発したそうです。


UV2A技術を用いることで2ナノ(10億分の1メートル)程度の液晶分子を、ピコ(1兆分の1メートル)スケールの精度で傾斜制御することができるようになります。これを液晶パネルの配向膜に用いることでバックライトからの光モレがなく沈み込んだ黒の表示が可能になります。また開口率が大きくなることから、バックライト光をより効率よく利用できるようになるため、鮮やかな色を表示しつつ省エネ化も図れるとのこと。次世代テレビとして期待されている高精細4k2kディスプレイや3Dテレビの性能を高めるのにも最適な技術とされています。

UV2Aの特徴をまとめると以下のようになります。

■「沈み込んだ黒」を表示する高コントラスト「5000:1」(従来比:1.6倍)

■圧倒的な省エネ化を実現する高い光利用効率(開口率従来比:20%以上アップ)

■次世代の3Dテレビにも対応できる高速応答(従来比2倍の速さ)

■パネル構造のシンプル化による生産効率の向上

これはUV2A技術の概要を簡単に図にしたもの


シャープはこのUV2A技術を採用したパネルを、堺新工場および亀山第2工場の生産ラインに全面導入するそうです。

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in ハードウェア, Posted by darkhorse_log

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