取材

1Gbpsの超高速転送を携帯電話で実現したKDDIの赤外線通信規格「Giga-IR」


赤外線ポートの普及で携帯電話同士でアドレス帳の交換やちょっとした写真のやり取りなどを気軽に行えるようになりましたが、携帯電話で最大1Gbps(毎秒125MB)の超高速転送を実現するという、とんでもない赤外線通信規格「Giga-IR」が登場しました。

すでに実際に搭載した機器も登場しており、期待を寄せる内容となっています。

KDDIブースで展示されていた最大1Gbpsの高速通信を実現する「Giga-IR」。100MBのデータを1秒で転送できます


すでに赤外線データ協会において規格化されています


最大1.28Gbpsと640Mbpsの信号レートが定義されています。どちらもUSB2.0よりも高速


1Gbpsの超高速赤外線通信「Giga-IR」に対応した端末


こちらは最大4Mbps通信が可能な従来の赤外線通信規格「IrSimple」に対応した端末。「Giga-IR」と比較すると通信速度は250分の1です。


並べてみたところ


そしてこの白い箱が「Giga-IR」の本体です。基礎開発にかかったのは2005年から約3年


USB2.0を「Giga-IR」に変換して携帯電話とパソコンをワイヤレス接続しているところ。展示されていたモデルは現在の赤外線通信などのプロトコルをベースにしているため、フル速度は出ないそうです


これがGiga-IRをUSB2.0に変換する装置。真ん中に空いている穴の後ろに変換モジュールが搭載されています。なお、現在これをチップ化する作業を進めており、将来的にはスリムタイプの携帯電話などにも搭載可能になるほか、理論的には携帯電話だけでなくあらゆる機器に搭載できるとのこと。


USB赤外線ワイヤレス通信システムの概要。最大1Gbps通信が可能であるため、最大通信速度が480MbpsのUSB2.0をカバーできるというもの。


なお、超高速転送を実現するにあたって「Giga-IR」の消費電力は従来の赤外線通信よりも増えていますが、転送にかかる時間が圧倒的に短いため、従来と同じ容量のものを転送するのであれば結果的に消費電力は少なくなると見込まれています。

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in 取材,   モバイル, Posted by darkhorse_log

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