近隣住民同士でパーティーを開催するなど1年半で大きなコミュニティをゼロから築き上げた方法とは?

これまでの研究で、隣人への挨拶の回数と幸福度には密接な関係があることが報告されているほか、定期的に人と会ったりイベントに参加している高齢者は認知症になるのが遅いという調査結果も明らかになっています。サンフランシスコに住むパティ・スミス氏が、自宅の近隣コミュニティの関係性を深めた方法について解説しています。
Stoop Coffee: How a Simple Idea Transformed My Neighborhood
https://supernuclear.substack.com/p/stoop-coffee-how-a-simple-idea-transformed

夫のタイラー氏とともにサンフランシスコに住むスミス氏は2023年に「都市部では味わえないような深い関係のコミュニティを作りたい」と思い立ちました。そこでスミス氏は毎週末、夫と自宅の外でコーヒーを飲む時間を設けました。その際、通りがかる近隣住民に手を振ったり、自己紹介をしたりと、近隣住民が「毎週末外でコーヒーを飲んでいるあの人たち」と覚えてもらえるよう心掛けています。

この活動を始めてから1~2カ月後、近所に住むルークという男性がスミス氏らに声をかけてきました。ルーク氏はスミス氏らとともにコーヒーを飲むことを申し出たほか、最終的にはスミス氏と電話番号の交換を行うほど親密になっています。
ルーク氏の参加を機に、スミス氏の元には数多くの近隣住民が集まるようになりました。増える参加者に対応するために、スミス氏は追加の折りたたみ椅子を用意するようになったほか、円滑なコミュニケーションのためにWhatsAppコミュニティを作成しています。

その後、スミス氏らが発端となったコミュニティは屋外でパーティーを開くまでに発展。「テーブルや椅子、ホットプレートを集める」「パンケーキミックスを集める」「近隣住民に招待状を届ける」など、適切な役割分担を行った結果、このイベントには70人以上が集まったほか、WhatsAppコミュニティには50人以上のユーザーが参加しました。

スミス氏によると、今では毎週さまざまなイベントが開催されており、2024年12月には近所の清掃活動やクッキーの交換会、テレビ番組の視聴パーティーなどが開かれているとのこと。また、WhatsAppコミュニティでは、近隣住民同士で車の売買を行うなど、積極的な交流が行われているそうです。
スミス氏は「私たちの活動を通して、今までお互いを知らなかった隣人たちがお互いに友人関係を形成しています。私たちの近所のコミュニティは、今や私たちが最も信頼を置ける人々のグループであり、感情的なサポートや育児の手伝い、料理のおすそ分けなど、さまざまな交流が生まれています」と述べています。
将来的な目標としてスミス氏は「より多くの人々が対面式のイベントを主催できるようになり、もしも自分たちがサンフランシスコを離れることになっても、コミュニティが今後も持続するように構築したい」「地元企業とつながるだけでなく、近隣コミュニティに影響を与える問題を解決する政策担当者とつながりたい」と語りました。また「私はこれまでに出会った多くの隣人を大切にしており、コミュニティを形成するために時間と努力を惜しまなかった多くの人々にとても感謝しています」と話しています。
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