ウィルコム、ついに高速通信を実現する次世代PHS「XGP」の試験サービスを開始
ウィルコムが本日、高速通信を実現した次世代PHS「XGP」の試験サービスを開始することが明らかになりました。
他社の通信サービスと異なり、都市部でも速度が落ちづらいことがメリットとなっている次世代PHSですが、はたしてどのようなサービスが展開されるのでしょうか。
発表会場からリアルタイム更新でお届けします。
詳細は以下の通り。
発表会場は霞ヶ関ビル33階「阿蘇の間」です。
本日の進行予定
サービスはエリア限定で開始される模様
発表会場はこんな感じ。
登壇者用の席です。
13:30
ついに発表会が始まりました。
ブロードバンドの容量は年々拡大しており、1契約当たり10GBの転送が1ヶ月に行われている。
ワイヤレスブロードバンドには基地局を細かく配置する「マイクロセル」が必須
PHSの技術資産とマイクロセルネットワークを利用したところがXGPの強みです。
通信速度を増速する技術「MIMO」無しに上下20Mbpsを実現
競合する通信規格との比較。上下の速度が対称なのが大きな特長です。
マイクロセルネットワーク採用により、都市部でも郊外でも通信速度が変わりません。
サービス開始は4月27日(土)
10月の本格サービスに向けて、基地局の敷設を行っていくとのこと。
端末は2機種
基地局は現行のものと共用します
試験サービス提供開始時点でのエリア
エリア展開イメージ
これから行われるデモの概要
実際の受信速度はこんな感じ。最高値は18.5Mbps程度です。
六本木に設置してあるWEBカメラの映像をリアルタイムに転送しています。
さまざまな分野のパートナーとのビジネス展開を模索
おサイフケータイなどとも連携
放送インフラとしての活用実験
阪神電気鉄道との提携も
広島市での実験も検討中
地方の学校のブロードバンドインフラとしても活用
監視カメラネットワークと基地局を組み合わせた実験も実施予定
日本国内の規格だけで終わらせないためにも、「XGP」の国際化団体が立ち上がります
「XGP」を核にさまざまなサービスを組み合わせて最適なデータ通信環境を提供するサービスが「WILLCOM CORE」です。
質疑応答は以下から。
・産経新聞
Q:
10月以降の展開と料金の目処と加入者目標を教えてください。UMPCにのせるというのがあったが、どうなったのか?なぜ法人向けなのか?
A:
申請した開設計画があるのでその通りに進めていく。いつどこでどのように展開するのかというのは勘弁してほしい。しかるべき時がきたらお教えする。Willcom D4などの端末に内蔵するという話については、音声PHSにXGPを導入することは検討しているが、将来的には十分に可能。なぜ法人向けなのかというのは、エリア限定サービスについてこの秋までの期間については特定の個人についてだけは難しいということで500という限定された数の中で、マスコミやアプリケーションを開発していこうという方々、一部の法人さん、既存の法人さんの中で我々の通信を見ていただいて、考えていただける法人さんにお貸ししてそれから個人含めて展開する。
XGPは決して法人向けという意味ではない。料金についてはMVNOの料金含めて検討中。既存のPHSに比べてすごく高くするというようなことは考えていない。できるだけ安い価格、できれば定額制、具体的な数字についてはしばしお待ちいただきたい。加入者数についてはエリア限定サービスをしてからエリア展開を考えていくわけですが、この展開と人数はリンクする、そのためそれから加入者目標を立てようと考えている。現段階では差し控えさせていただきたい。
・インプレス
Q:
3つほど聞きたい。10月の本格サービスまでにXGPの基地局はいくつぐらい設置されて、あるいは現在の16万の基地局と併せてどう設置するのか。MIMOは使わないという話だったが、アンテナはどうするのか。MIMOを使う場合はどうするのか。PHSのチップセット、WIMAXについて選んだと聞いたが、WIMAXと同じ所を選ぶためにこのチップセットを選んだのか?
A:
100局は設置済み。それに加えて数百局を加える。これを6月までに行う。あのエリアに数百局を入れるとかなりの密度になるのでいろいろな検証ができる。むやみやたらに広げるのではなく、人口密度の高いところ、高密度なところであえて実験をやろうとしている。
それ以降についてはどれだけ設置していくのかというのは検討中なので詳しいことは言えないが、16万局でデータトラフィックの高いところ、お客さまのニーズの高いところを把握しているので、トラフィックの出ているエリアを整備すればお客さまの満足度が高くなると把握しているので、トラフィックと地域をうまく組み合わせながら地域を広げようと考えている。
アンテナの本数とチップセットの関係については、まずアンテナは2本使います。チップセットの関連で2.5GHzとWIMAXが同じでシナジーという点については、無線部、RFに関しては周波数依存があるので。2.5GHzもWIMAXも同じ部品を使っています。ブロードバンド用のシステムであればどれでも同じものが使える。今回は周波数が似ているということで、我々が具体的に新しいチップセットを起こさなければならないということはない。
WIMAXの優れたベンダーさんを選んで使わせてもらっています。MIMOについては既に検討は進めている。基本的にはMIMOができるようになっていますし、基地局のスマートアンテナ含めてできるようになっていますので整い次第開発を進めたい。
・東洋経済
Q:
次世代の基地局100局についてですが、昨年度と今年度の計画はどれぐらいなのでしょうか。設備投資計画はこのまま変えずに進めるのか、ある程度見直しを考えているのか、カーライル社の増資という話があって、もう4月半ばを過ぎているが資金調達について既存事業のものを流用すると言っているが変わらないのか。
A:
設備投資については年間200億から300億の投資を過去5年行っている。今年度も同レベル、あるいは上下に振れるが同じレベル。具体的水準についてはご勘弁願いたい。増資のお話しですが、基本的に申請した計画について何か大きく変えるという予定はない。総務省への申請計画をベースに今から具体的なエリア展開計画を立てようと考えている。
設備投資についてどう資金調達するのかというと、現世代のPHSから出るキャッシュフローで十分投資はできると考えているので方針は変えるつもりはない。より安全にあるいは積極的に進めるためにカーライルと話を進めている件については申し上げられませんが、お話をしているのは事実で、前向きに進めており、きちんとした話し合いを進めている。
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